このブログは読めば分かるように私ラズパイダが興味のあるRaspberry Pi を扱っています。でも、誤解されているのはRaspberry Piでアレコレする行為だけに快感を覚えているのではなく、カタチにした物を楽しむことに一番の興味があります。(結局はその過程も楽しいけどね・・・)
そのため何かを実現できたら、その過程もスッカリ忘れてしまいます! だからブログにしている備忘録なんです。まぁ、言い訳です。
意外?と、自分の過去記事を検索して読みながらセットアップをしている時もある?!(これを本末転倒というw)
そんなイイ加減な感じなんですが、構築した物の中で空気のように生活に溶け込んでいる物もあります。今回はそれをご紹介します。
※今回のVolumio2のバージョンは2.565で記事執筆時点で最新です。

ZeroWとVolumioのBGMシステム

別に大した事ではないのですが、Raspberry Pi の利用方法によってはとてもお手軽に快適な空間が作れます。これもRaspberry Pi 自体が格安で比較的に簡単ということだからです。
ハッキリ言って、スマホの性能アップによりスマホだけで色んなことが可能です。今回ご紹介する音楽再生にしてもBluetooth接続のスピーカーでもあればスマホで充分楽しめます。
しかし、なんでRaspberry Pi を使うかというと、スマホやメインPCに依存しない独立したシステムの方がより自由度が増すからです。
餅は餅屋です。何でも出来るのは素晴らしいけれど、何でも中途半端になります。
スピーカーと繋げるだけ
部屋に配置するのは(古い)PCスピーカーと3.5mmジャックで繋いだpHAT DACです。pHAT DACはRaspberry Pi Zero Wに接続しています。

このPCスピーカーはかなり古い型で、サンワサプライ製です。写真はMM-SPWD3SVという型名で、確か2006年頃に発売されたモデルです。このモデルは既に廃盤で、後継機種も既に廃盤でした。
一応2.1チャンネルでウーハーが最大15W、スピーカーは5Wずつの計25Wとして販売されています。


当時でも低価格帯の商品で実勢価格は4,000円くらいだったと思います。この価格では珍しく木製ボディでお得感がありました。また、思ったより高さも低く全体的に小さくまとまっており、当時は本棚に設置して使用していましたね。

接続は1本にまとめられた3.5mmケーブルで繋ぎます。LINE INも付いていて何かと便利です。最低限のインターフェイスと最低限の音質かも知れませんが、使い勝手が良いのです。
肝心の音質はキリがありませんので割愛します。こだわるなら高価格帯が望ましいです。
画像のサブウーハーは繋ぎません。繋ぐとウーハーは効きますがアンプも内蔵されているので、そこはpHATと被り意味がありません。pHATを付けたのならスピーカーだけ使います。pHATがない場合はラズパイの3.5mmジャックにウーハーごと繋ぎます。
口コミなどではノイズが云々とありました。少なくても私は音には疎く、それなりの音質でも大満足できる耳の持ち主なので、あれから実に13年も?!捨てられずに使用してきました。何のトラブルもなく、当たりを引いた感じですね!

写真ではpHAT DACにはデュアル RCA フォノコネクタもはんだ付けしてありますが、使っていません・・・。(当初の予定と変更になったため)pHAT DACの3.5mmのLINE OUTへ繋いでいます。
透明のケースは100円ショップの物でコレクションケースとして売られている物です。
pHAT DACでハイレゾ
pHAT DACは192kHz、24ビットに対応しています。これで簡単にハイレゾを楽しめるのは嬉しい限りです。
このようにpHAT DACを利用する理由は、ミュージックサーバーとしての機能だけでなくハイレゾにも対応させたいからなんです。
そのためにもハイレゾ音源を用意しないとなりませんね。私はXLDを使用してCDから取り込んでいます。
XLDはちょっとクセがあるアプリケーションです。一度設定を済ませれば次回からはサクサクと変換できます。
Raspberry Pi Zero W/WHではスペック的に大きなファイルは再生が難しいのかなーと思っていました。しかし、全く心配ありません。快適に操作出来ています。
スピーカーはそれなりですけど、FLAC形式に変換した音楽はやはりmp3とは全く異なっています。それほど音楽マニアでも無ければ充分に満足できると思いますよ。
pHAT DACのセットアップも簡単
セットアップも簡単です。基本は1行のコマンドを叩いて実行するだけです。
curl -sS https://get.pimoroni.com/phatdac | bash
ミュージックサーバをVolumio2+pHAT DAC+ZeroWHに入れ替えた
こういうことからも初心者の最初のプロジェクトとしてオススメです。
再生する音楽ファイルはNAS
別にNASを所持していればそれを使ってください。もしもまだNASは導入していないなら、それもRaspberry Pi で構築してみてください。

microSDカードを32GBにすれば28GBくらいは空きが出ますので、そこに収めても良いとは思います。でも自宅で使用するならファイルのコピーなどで時間を取らず、NASに保存してある楽曲を参照して再生しましょう。この辺はVolumioのインターフェイスや設定画面は分かり易く良く出来ています。
活用例
このVolumio+pHAT DACの組み合わせで、自室でどうやって活用しているのかご紹介します。
自室の邪魔にならない少し高い場所に設置しています。スピーカーの消費電力は大きいものの、Raspberry Pi は非常に電力を食いません。長い時間に渡り電源が入っている状態です。
ラズパイダ的使用例
- 普段 ——作業用BGMとしてラジオ音楽の垂れ流し
- 音楽を聞きたい ——自分の手持ち楽曲から選曲し視聴
- アラームとして ——起床時間に目覚まし時計代わりに利用(現在は映画トップガンのサントラで起床)
- お休み前は ——ヒーリングミュージックを規定の時間で終了させる
- 友人のスマホ音楽を聴く ——スマホに手持ちの曲も再生(AirPlayに対応している)
Volumioにはインターネットラジオがあります。この中からBGMとして流しています。音楽のラジオで会話がない局が好みです。
キーワードとして、lounge、chill、Healing、Hawaiianなどをボリュームを絞って垂れ流しです。落ち着いたBGMを望むならこのキーワードで検索してみてください。
放送局で言うと・・・。
- Jazzy Lounge
- Lounge Bar
- Hawaiian Rainbow (TuneIn)
- ABC Lounge Jazz(TuneIn)
- Chill-Out Zone
※残念なことにバグが直っておらず、お気に入りに登録が出来ないことが多いです。(出来る物もある??)毎度検索するのが面倒で、公式のフォーラムでも解決策はまだありません。
アラーム代わりも毎日利用しています。あまり大きな音量だと心臓が止まりそうですので気をつけましょう(^_^;

プレイリストを選択する形なので、事前に好きな楽曲からプレイリストを作成してから設定します。そうでないと設定できません。
複数をセットできます。時報のようにも使えますね。
欠点は時間しか設定が出来ない点です。これが不満ですね。曜日やら音量などを制御させたいです。
スリープは電源を切ってしまうと朝のアラームが使えません。だから、就寝用に時間で再生を止めたりしています。これはその日によって設定したりしなかったりです。

プリセットで15分刻みなどで4時間まで設定も可能です。これは複数の設定ができません。唯一、時間で停止と経過時間で停止の2つあるということになります。

AirPlayにも対応しているから、手持ちのスマホから簡単に音楽を飛ばせます。お互いに持ち寄った曲を聴かせ合うのに便利です。
chill out
個人的にchill out音楽(まったり音楽)はここのところハマっています。就寝前の間接照明の中、お酒でも頂きながら溶けるようにリラックスする状態は病みつきです! ポイントは聞こえるかどうかの小さな音。オススメです。
システムの操作は2パターン
楽曲を変えたり、設定を変えたりと入力インターフェイスがないBGMシステムの操作はお手軽に2パターンで利用しています。
1つはウェブブラウザです。
単に他のマシンからhttp://volumio-zerow.localとか叩けば操作画面が使えます。もちろんIPアドレスでも構いません。名前解決できる環境ならば、Volumioのセットアップでネットワーク名を指定してあげてください。
2つ目はiPhoneなどのスマホアプリです。
私はAndroidではなくiPhoneの有料アプリ(240円)であるそのまま「Volumio」(デベロッパ: Michelangelo Guarise)をずっと利用しています。特に問題もありません。他に良いのがあれば教えてください。
部屋でPCマシンを利用しているのならウェブブラウザで、そうではない時はスマホでと便利です。余っているタブレットがあれば、それを据え置きにして壁にぶら下げてもいいでしょう。
低価格で高機能
実際に利用すると納得できると思います。既製品だとそれなりのお値段です。それがパーツとしても安いし、設定やらインストール自体も他のRaspberry Pi のプロジェクトと比べれば簡単です。
しかも、カスタマイズはまだまだ可能です。ケースにこだわったり、LED付けたり、機能を拡張できるのも魅力です。
Raspberry Pi Zero W/WHは約2,000円くらい、pHAT DACは約1,500円くらい、スピーカーはピンキリだし手持ちの場合もありますから、約3,500円+で構築できます。
Raspberry Pi のモデルによって色々と試しましたが、一番利用しているシステムです。
Raspberry Pi 3B+でも同じように構築できますが、機能としてオーバースペックで勿体ないのでRaspberry Pi Zero WHで良いでしょう。はんだ付けも必要ありませんからね。
Raspberry Pi とVolumioで構築するBGM再生専用マシンの紹介でした。お手頃なスピーカーがあったら教えてください!