ヘッドレスインストールの記事で紹介しましたが、デスクトップ環境があっても無くてもWi-Fiの設定はセットアップ時に簡単に用意可能です。
何度かOSを入れ替えて試す際に、Wi-Fiの設定はしなくてはなりません。microSDカードを変えても、用意したWi-Fiのconfファイルをコピーすればすぐに作業に取りかかれます。
この設定のconfファイルは同じWi-Fi内なら何も変更せずに使えます。
wpa_supplicant.confファイルの記述
ネットワークの設定には/etc/interfacesやdhcpcd.confの設定などが関係ありますが、同じ環境であれば問題ありません。
参考当環境はWPA2のAES暗号化方式です。
最終的に以下のようになります。
ctrl_interface=DIR=/var/run/wpa_supplicant GROUP=netdev
update_config=1
country=JP
network={
ssid=”myhome_ssid” #<- 接続する予定のWi-FiのSSID””(ダブルコーテーション)で括る
#psk=”myhome_passwd” #<- 平文のパスワードは最後に消す
psk=hogehogehogehogehogehogehogehogehogehogehoge #<- 暗号化されたパスワード
proto=WPA
pairwise=CCMP
key_mgmt=WPA-PSK
group=CCMP
auth_alg=OPEN
}
これをwpa_supplicant.confというファイル名で、Raspbianを焼き付けたSDカードのルート(/boot)直下にコピーします。
この中で暗号化の手順も見ていきましょう。
暗号化されたパスワードの作り方
なぜか平文のパスワードだと上手く接続できませんでした。そのため、用意したwpa_supplicant.confのパスワード部分(PSK=)は暗号化したパスワードで準備します。
下記URLで変換できます!
WPA key calculation From passphrase to hexadecimal key

Raspberry Pi やubuntuなどLinuxの環境があればそのままwpa_supplicantは利用できます。
また、ssh経由で別のRaspbianに接続しているならば、Macのターミナルから利用できます。
wpa_passphraseの書式
これは別のRaspberry Pi を利用してSSHにて作業します。これからセットアップするのではありませんよ。
Raspberry Pi が1台しかない場合は、前述のWEBサイトから行うか、その1台にモニターとマウスを繋いで作業します。(それだとヘッドレスインストールにはなりませんが・・・)
wpa_passphrase SSID 平文のパスフレーズ
例:SSIDがmy_wifiといて、平文のパスフレーズは12345678とした場合
wpa_passphrase my_wifi 12345678
以下のようにpsk="平文で書いたパスフレーズ"が、16進数の暗号化された64桁になります。
network={ ssid="my_wifi" #psk="12345678" psk=f7c76744b9511efa13da93dfe540eaea6ec6da8140f14beeffec95e6028be554 }
このままコピーすれば良いのですが、注意すべきは、psk=のあと、暗号化された方はダブルコーテーションで囲いません。エラーが出る際などダブルコーテーションを確認してみてください。
sshも有効にするなら
wpa_supplicant.confファイルと同時に、sshも有効にさせてインストールするならば、SDカードの同じルート(/boot)にsshのカラのファイルを用意しておきましょう。
最後に
Wi-Fiの環境が変わらなければ、今回作成したwpa_supplicant.confファイルは何度も使えます。
何度も同じようなセットアップするのは面倒です。新たにRaspbianなどOSを準備したら、このファイルもコピーしておけば設定する必要はありません。
特にRaspberry Pi Zeroなどで、デスクトップ環境がないRaspbian Liteを使う場合は便利です。Wi-Fi環境のコマンド操作は省略できます。
更に、実はこれRetropieにも使えます。なぜなら同じRaspbianを元にしているからです。
こうやって準備しておくと、インストールをする際に、sshを有効にしてWi-Fiにも繋がるので、すぐにMacなどからSSHで接続出来て、モニターもマウスもキーボードも要らないのです。
試してみてください。
コメント