Raspbian Busterがいつの間にかバージョンアップしていました。リリース日は9/26付けです。前回が7/10だったので、約2ヶ月半振りの更新です。
最初にBusterがリリースされた頃に比べて、だいぶ環境が整ってきています。あまり不具合も感じられなくなりました。なるべく新しい方が良いのですが、安定している場合はムリにバージョンアップすることもないかも知れませんので、どこがどう変更になったのか?ザッとご紹介します。
主な更新点
更新項目が細かくたくさんある中、今回の更新は大きく分けて3つあります。
- Raspberry Pi 4B向けデュアルディスプレイの更新
- 各アプリケーションの追加や更新
- バグ修正
中でもデュアルディスプレイの項目が目立ちます。
ここはこれまでのラズベリーパイでは全く無かった箇所ですからバグではなくても、より使いやすい表現に変えてきたと推察できます。
プリインストールアプリケーションが一部変更
初めからインストールされている各アプリケーションが更新または新規追加になっています。
- テキストエディタにMousePad
- Scratch3が搭載
- ntfs-3gが追加
とうとうScratch3が正式に搭載されました。
また、ntfs-3gは、Windowsのフォーマットであるntfsがサポートされたということになります。これでNTFSフォーマットのHDDを繋いでも読み書きできることになります。
新しいキーボードショートカット
新しいキーボードショートカットが追加されました。
Ctrl+Alt+End | シャットダウンメニューの表示 |
Ctrl+Alt+M | タスクバーをモニター間で移動 |
シャットダウンメニューは便利そうです。
Raspbianは3種類+1

更新内容はダウンロードするイメージにより異なります。
- Raspbian Buster with desktop and recommended software
- Raspbian Buster with desktop
- Raspbian Buster Lite
真ん中with desktopが標準的なイメージです。
recommended software=オススメソフト入りなので、これがフルイメージになります。
Lite版はデスクトップ(GUI)がありません。
全部入りならすべての更新された項目が分かります。初めての人は全部入りがオススメです。慣れている人は最小限のwith desktop版で、気に入ったアプリケーションやツールを導入した方が使いやすいと思います。
3種類に分かれた時の記事も参考にしてください。

Raspberry Pi Desktop (for PC and Mac)
Raspberry Pi Desktopを備えたDebianは、PCおよびMac向けに用意されています。インストールしないで使うLiveディスクを作成したり、仮想マシンで実行するため、またはそのコンピュータにインストールすることもできます。
主に古いPCにインストールすることで再利用にも使えますね。
こちらも9/30付けでバージョンアップしています。
NOOBSも更新

NOOBSも更新されていました。こちらは9/30の日付けです。Lite版はそのままですね。
2020年3月、公式から専用の書き込みツールソフトがリリースされています。NOOBSとbalenaEtcherを足したような機能と使い勝手です!
今後はこちらがスタンダードになり、NOOBSは以前の方法になります。
Windows版、macOS版、Linux版とあります。もちろんRaspberry Pi OS用もあるマルチプラットフォームのツールソフトです。
Boot EEPROMが安定バージョンに
Raspberry Pi のシステムを起動するコードが含まれるEEPROM(4MBits / 512KB)というものがあります。
これはハードウェアに搭載されているROMです。これまでは変更する前提では作られていませんでしたが、Raspberry Pi 4Bはこれを一部書き換えられるようになっています。
少しマニアックな内容で私自身もあまり詳しく理解していませんので分かり易く説明ができません。要はRaspberry Pi 4Bが起動しなくなった時、回復させることができるような仕組みと思ってください。
非常に重要ではありますが、通常に使用している分には意識しなくても大丈夫です。
については公式のページで確認してください。boot EEPROMについて
バグ修正にあたりますが、これでまた不具合にならなければいいのですけど・・・。
リリースノート全文
リリースノート原文をGoogle翻訳にかけたものです。
2019-09-26: rpi-eepromが含まれています -これにより、Raspberry Pi 4のSPI EEPROMが最新の安定バージョンに自動的に更新されます。 詳細については、https://rpf.io/eepromを参照してください。 *ファイルマネージャーアイコンの新しいアイコンテーマ *外観設定-両方のモニターで同一のデスクトップのオプション *外観設定-両方のモニターに異なるデスクトップアイコンを表示するオプション *起動時にモニター1が見つからない場合、タスクバーはモニター0に自動的に移動しました *ボリュームプラグインに追加された2つのHDMIデバイス間のオーディオ出力の切り替え *ボリュームプラグインに追加されたオーディオ入力デバイスの切り替え .asoundrc(ALSA設定ファイル)は、より多くのデバイスをサポートするために「プラグ」値を使用するようになりました *重複したコードを減らすためにボリュームプラグインとより密接に統合するようにオーディオ設定ツールが変更されました *画面構成ツールに、解像度とリフレッシュレートの個別のメニューが表示されるようになりました *画面構成ツールから削除されたプライマリおよびアクティブモニター設定 FKMSドライバーのオーバースキャンサポートが追加されました *新しいキーボードショートカットが追加されました-Ctrl-Alt-Endでシャットダウンメニューが表示されます。Ctrl-Alt-Mはタスクバーをモニター間で移動します Bluetoothオーディオデバイスへの接続を改善するために統合されたBluez ALSAインターフェイスの最新の変更 *リーフパッドの代わりにシンプルなテキストエディタとして使用されるマウスパッド Thonnyのバージョン3.2が追加されました Chromiumのバージョン74を追加 VLCバージョン3.0.8を追加 Flash Playerのバージョン32.0.0.255が追加されました RealVNC Serverのバージョン6.5.0が追加されました RealVNC Viewerのバージョン6.19.715が追加されました(フルイメージのみ) Mathematicaのバージョン12.0.1が追加されました(フルイメージのみ) NodeREDのバージョン0.20.8が追加されました(フルイメージのみ) Sonic Piバージョン3.1.0が追加されました(フルイメージのみ) *スクラッチ3を追加(フルイメージのみ) *バグ修正-ターミナルでのURL処理 *バグ修正-ネットワークプラグインのSSIDの8進数値 *バグ修正-ファイル転送時の進行状況バーの残りの値 *バグ修正-xarchiverツールとファイルマネージャーの統合 *バグ修正-間違ったモニターでメニューを開く *バグ修正-最小化されたアプリケーションが2番目のモニターのタスクバーに誤って表示される *バグ修正-Bluetoothをオフにするとx86プラットフォームでBluetoothアイコンが消える *バグ修正-画面構成ツールがx86プラットフォームに表示されず、設定が保存されない *さまざまな翻訳の更新 *さまざまなマイナーなバグ修正 Epiphany / Webは削除されました ntfs-3gが含まれています pciutilsが追加されました Linuxカーネル4.19.75 Raspberry Piファームウェア01508e81ec1e918448227ca864616d56c430b46d
原文のリリースノートは公式ページでご確認ください。(http://downloads.raspberrypi.org/raspbian/release_notes.txt)
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