先日にお伝えした2つの記事、Raspberry Pi Imagerがバージョン1.6へアップしたこと、そしてrpi-eepromもアップデートさせました。そこへRaspberry Pi OS 64bit版を動かしてテストしていましたが、そのSSDドライブにRaspberry Pi Imagerで直接UbuntuMATEのイメージを書き込んでみました。
結論としては、とっても拍子抜けでした。EEPROMでUSBブートになっているRaspberry Pi 4のSSDを変更してもUbuntuMATEは立ち上がります。(唯一、最初の起動時のメッセージログにgrubが失敗と出ました)
UbuntuMATE20.10はUSBブートに対応していると海外のフォーラムで見掛けたため、サクっと試してみました。
USBブートにする
お陰様でたくさん読まれました「ラズパイ4をUSB接続のSSDから起動する方法(USBブート)」を参考にしてください。
お馴染みのraspi-config
コマンドで表示されるメニューにある「3.Boot Boot Options → B4 Boot Order」でUSB(SSDドライブ接続)起動を有効にすることで、microSDカードが無くてもUSB起動します。

新しいRaspberry Pi Imagerで、USB接続のSSDドライブに直接Ubuntuなりを書き込めばOKです。
現在、UbuntuMATEは20.04は対応していなく、20.10がUSBブートに対応しています。
USBブート設定はmicroSDカードのRaspberry Pi OS
少し分かりにくいので改めて書きますと、最初はmicroSDカードにRaspberry Pi OSを書き込んで作業します。
- 操作はraspi-configで行います。
- 操作されるのは、EEPROMというファームウェアの設定です。
※もしもEEPROMのバージョンが古いと対応していないので、raspi-configから最新のROMにバージョンアップして行います。 - 一度、USBブートを有効にしたRaspberry Pi 4であれば、microSDカードを使わず、USB接続のSSDドライブを挿せば、対応しているOSに限り起動します。
消えないメモリーに保存されているファームウェアをUSBブートに対応させれば、あとはmicroSDカードかUSBブートかを自動的に選択してくれます。(microSDカードがあればそちらが優先)
UbuntuMATEでも、ターミナルでrpi-eeprom-update
コマンドはあります。でも、raspi-config
はありません。
今後のバージョンアップで、何もせずとも最初から有効になっていくことでしょう。
ラズパイ4のUbuntu MATE(20.10)インプレッション
今回、Raspberry Pi 4 メモリー8GBモデルを使用しました。UbuntuMATEのイメージは20.10です(ファイル名:ubuntu-mate-20.10-desktop-arm64+raspi.img.xz)
ダウンロード:https://ubuntu-mate.org/download/arm64/

SSD起動させたUbuntuMATE20.10でYoutubeを再生させたところ、僅かに気になる点はあっても概ねスムーズに視聴できました。本家UbuntuDesktopよりはスムーズに感じます。
全体的なグラフィカルな処理は簡素なRaspberry Pi OSと違い、ややウィンドウの残像が気になります。
また、起動直後は音が出ませんでした。これまでもサウンドに問題があったのですが、設定パネルだけで再生は可能でした。(但し、再起動ごとに戻ってしまう様子)

サウンドカードや出力先が2つ表示され、デフォルトで選ばれていません。(画像では上が出ない、下が出るもコネクター名がアナログ・・・実際はHDMI接続です)
警告音の音量は0になってしまっています。以前からサウンド系がおかしい。
ベンチマークテスト
参考までに以前にご紹介したベンチマークテストを実行してみました。

SSDドライブは全く同じです。スコアが7364でした。
結果URL:https://storage.jamesachambers.com/benchmark/42844
以前、Raspberry Pi OSで8011だったので、誤差なのかOSの違いなのか下回っていますね。
体感としてもなんとなくアプリケーションの起動も遅いような気もします。
SSDドライブならラズパイも快適
もうmicroSDカードへ戻れません! そのくらい快適ですよ。特にRaspberry Pi OSは見た目が地味でも軽いので特にそう感じるでしょう。
Raspberry Pi Imagerが1.6から隠しメニューによっていくつか設定して書き込めます。Raspberry Pi OS向けの機能ではあるものの、最初のセットアップが省けて便利です。(Wi-Fiや国コードなど)
Ubuntu側もRaspberry PiのUSBブートに対応しているので、これまでもよりも格段に敷居が低くなりました。
まだ未体験の人は、Raspberry PiでUbuntu Desktop、Ubuntu MATE、Manjyaroなどを体験してみてください。
おまけ:CPU温度
ケースが開放型のもので、大きなファンを装備したRaspberry Pi 4だと、CPUの温度はかなり低いです。

画像はアイドル状態です。

まさかの37度!
室温も20度くらいの3月とはいえ、とても快適な温度です。裏で作業させても43度くらいでした。
大袈裟なファンですけど、ご参考までに。
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