前回の記事でRaspberry Pi Zero WHをご紹介しました。はんだ付けしてあるRaspberry Pi Zero Wです。これまではヤフオクなどで有志(?)によって1,000円UPくらいで出品されているのを見かけましたが、現在は公式にそれも安く提供されています。
このRaspberry Pi Zero WHはオススメなのは変わりません。
しかし、まだ面白い新製品があるのはご存じですか?
Pogo-a-go-go Solderless GPIO Pogo Pins
例のごとくPimoroniの製品です。昨年から新製品の発売される感覚が早いですね。
これまであったハンマーヘッダーよりも更に軽便です。

この写真のpHATは付いていません! 取り付ける治具だけですね。上の載っているのはUnicorn pHATですね。
最初に見たとき、どれがその製品なのかよく分かりませんでした・・・。つまり、はんだ付けなくてもZero/ZeroWとpHATを取り付けて動作させられるということで、ハンマーヘッダーと同じようにスナップ式ということです。
金色のピンで該当するGPIOを通電させるわけです。
GPIOのコネクタは上下2列で40ピンです。これは全てを使用しているとは限りません。

ですから、半分の10ピン以上を使用するなら、このGPIO Pogo Pinsは意味が無くなります。
そもそもテスト用
Raspberry Pi Zero自体もそもそもRaspberry Pi というカテゴリーが、大規模なシステムを構築するものではなく、テスト用に手軽に安価に制作して動かすことを念頭に置いて開発されています。だから教育用にと言われます。
しっかりとした製品のラインの前にテストしてみる。身近な例ではサーバーとクライアントの環境をミニマムに構築して試してみるといったことが考えられますし、実際に現場でそうやっていることでしょう(私はそういった業界に今は居ませんから想像です)
デモとして小さく安価で軽便に動きを伝えられるツールとしてRaspberry Pi は有効だと思っています。
このツールははんだ付けの前に試してみて、上手く動作したらはんだ付けしてケースに収めるといった使い方が想定されています。現代のプラモデルのように接着剤は要らない。そういうツールですね。
個人用で楽しんでテストする
実際に手に取って使ってみると、Raspberry Pi はそもそも個人用としてなら充分な性能です。十年一昔を思うと、小さいとしたらノートパソコン(ラップトップ)しか無かったでし、充電の問題もあったり、そもそもモバイル用途は苦しかったです。制御もキーボードが適当で、マウスのみでは限界がありました。
個人で扱うデータ量や、個人が制御するツールを思うと、Raspberry Pi で単純なシステムはコストパフォーマンスは高いです。耐久性という点やあれこれやらせるには荷が重いですけれど、スマホやタブレットとは違い、アプリケーションの用意が簡単です。
このGPIO Pogo Pinsで更に軽便にテストできます。
Pimoroniでの価格は約647円です。
前回も記載した表で示すと以下になります。
Raspberry Pi Zero Wのみ | Zero W+ハンマーヘッダー | Raspberry Pi Zero WH | Zero W+Pogo-a-go-go Solderless GPIO Pogo Pins | |
価格 | 1,296円 | 1,296円+756円=2,052円 | 1,810円前後 | 1,296円+647円=1,943円 |
※647円はイギリスPimoroni価格です。日本価格はまだ分かりません。
この選択肢から考えると、どれも意味のある選択になりますね。
GPIOコネクタを使わないならノーマルのZero Wで良く、GPIOヘッダーを取り付けるならば、それ以外の選択肢になります。
そのヘッダーは取り外ししないならZero WHの一択です。
仮に取り外す、またははんだ付けしないなら、ハンマーヘッダーかGPIO Pogo Pinsになります。
しかし、ハンマーヘッダーはヘッダーを取り付ける前提ではんだ付けを回避する場合だけですから、単に取り外す前提ならGPIO Pogo Pinsの一択になります。
個人的にはよく色々なことを試すため、GPIO Pogo Pinsを常備しておければ、あれこれpHATを組み替えて少ない台数のRaspberry Pi Zero系で遊べます。
もちろん個人として楽しむならば、仮のGPIO Pogo Pinsのまま運用しても問題ないでしょう。まぁ、剥き出しなので気をつけないとショートしますね・・・。
※この記事執筆時点ではまだ国内販売がありません。