プラズマってあってもテレビの事じゃないですよ。LinuxのKDE plasmaと言えばデスクトップ環境の一つです。元が異なるメディアセンターとなります。要はLibreELECと同じような事ができます。しかし、スマートTVと呼ばれる音声認識操作をメインに謳っています。
動画の方が話が早い世の中です。どうぞ。
KDEと言えば、個人的にはWindows寄りの見た目(ルックアンドフィールド)と思っていました。昔の事でしょうか。UIは非常に綺麗ですね。
調べると3つのキーワードが出てきました。
- mycroft
- CEC
- Raspberry Pi 4B
1.Mycroft(マイクロフト)
mycroft(マイクロフト)は、オープンソースで利用できる音声認識の仕組みです。Amazonのアレクサ、Googleの音声アシスタント、AppleのSiri、Microsoftのコルタナと一緒です。しかも、mycroftのバックボーンのコアはGoogleアシスタントの一部を利用しているので、精度も期待できます。
なんとなくGoogleアシスタントを間借りしている印象ですね。
Mycroftでは、ウェイクワードが4つから選べますが、「ヘイ、マイクロフト」が言いやすいかな?

2.CEC
CECは、テレビのリモコン規格です。地デジになった後、CECで統一されていますから、古くないテレビならばテレビのリモコンで操作が可能です。これはLibreELECもOSMCも同じですね。
別にリモコンがあるならそれでもOKです。
ベータ版の状態だとか分かりませんが、マウスでの操作はすべては無理でした。キーボードを繋いでテストしてみてください。
今回はただのPCディスプレイでしたので、USB接続マイクとスピーカーで試しました。
3.Raspberry Pi 4Bのイメージ
そしてRaspberry Pi 4Bのイメージが用意されています。
ダウンロードしたイメージは「mycroft-bigscreen-rpi4-20200326_BETA.img」公式サイト上部にあるダウンロードボタンから試してみてください。

オープンソースの何が良いというと、データ解析をイチ企業に奪われないという点です。プライバシーの問題が取り立たされている現在では魅力的です。
では、早速microSDカードへ書き込んで起動させました。
なお、書き込みにはbalenaEtcherを使いました。恐らく先日リリースされたRaspberry Pi ImagerでもOtherを選べばOKだと思います。
初期設定
Wi-Fiに繋いで(パスワード入れて)ちょっと待てと出てから1分もしないくらいでスマホで操れと出てきます。

右の青い画面に出ている文字列をスマホでアクセスしたサイトで入力することでデバイスを追加できます。
アカウント(無料〜)を作らないとなりません。私はスマホで新規に作り、ログインして続けました。

すべて英語ではありますが、それほど難しくはありません。
私はすべての入力欄を埋めましたが、必須ではない部分はそのままでも良いでしょう。

有料プランがメインのようですが、恐らく現在はベータ版なのでMaybe Laterで飛ばしてください。制限があるかどうかは大きく載っていませんでした。
仮に有料プランとしても月に200円、年2,000円ならそれほど高くはありませんね。今後、どういった利点があるのか、正式バージョンが出てみないと分かりません。
他にも国県といったアドレス、単位を(メーターなど)選びます。まとめてキャプチャを載せておきます。ご参考に。
使ってみた
音声マイクは手持ちにUSB型があったので、それを差して使ってみました。以下の記事で使った奴です。

ただ、モニターに音声出力がないタイプでしたので、スピーカーをアナログ出力で繋ぎましたが、デフォルトでは音が出ませんでした・・・。これは出力がHDMIに自動的になっているからと思われます。モニターにスピーカーが付いているなら問題ないと思います。
コマンドで操作もできるアプリが入っていたので、今度試してみます。
問いかけてみましょう!
時間を聞いてみます。
- Whats the time?
- What time is it now?
どちらでもOKでしたよ。(タブン、「掘ったイモいじくるな」でもOKだと思う!!)

おお!
スクリーンセーバー状態だったのですが、文字が出ました。んー、いいでない?
他にも英語にはなりますが、色々と発話しました。右上部に認識された言葉が出ますので、成否はすぐに分かります。スキルなどは追加していなかったので青い円から赤い円になったらダメだったということで、緑の円はスキルがない?ってことかなと思います。
認識率はかなり良く自然です。
スピードも思ったよりも待たされること無く驚きました。アレクサを使っている人なら、ほぼ同じくらいのスピードに感じます。実用的だと思います。
動画を再生していても「ヘイ!マイクロフト」で1秒で右上に青い円マークが出ます。まずまずではないでしょうか。
キーボードのESCキーでスクリンセーバーを解除してみます。これがデフォルトの画面です。

マウスで上部にあるスピーカーアイコンなどでも設定が可能ですが、一番下にそれぞれの設定がありました。
まだ細かな設定はありません。ただ、そのためかシンプルで非常に分かり易い表示でした。
Youtubeを起動すれば、綺麗に遅延無くスムーズに再生されました。LibreELECよりも良い印象です。

まとめ
Raspberry Pi 4Bで起動しているOSとはいえ、Raspberry Pi 側での設定が要らないというのは簡単に思えます。
スマホとの連携がGoogleやAmazonと同じで既視感がありました。しかし、Googleのそれよりは分かり易いインターフェイスで、スンナリとアカウントの登録とデバイスの追加ができました。
まだまだベータ版なので、今後のバージョンアップに期待が持てるOSです。できれば無料のまま使える道も残して欲しいと思います。
Raspberry Pi 4B専用のスマートTVを構築できる「KDE Plasma Bigscreen」のご紹介でした。
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