Raspberry Pi はシングルボードコンピューター(SBC)というジャンルに分類され、性能こそ一般的なPCよりだいぶ劣りますが、いわゆるPCのマザーボードと同じ役割をしています。
グラフィックカードやメモリーなどは別に接続する必要はなく、ネットワーク(有線・無線LAN)も組み込まれており、ボード単体で動作します。
すべて交換できない仕様です。シングルボードと呼ばれます。
microSDカードはOSを入れるために必要です。このmicroSDカードがハードディスクの代わりとなるため、永続的な使用には向いていません。
しかし、簡易ファイルサーバーやメディアセンター、学習用など、単機能での動作や家庭の利用程度ならば、常用してもそれほど心配はありません。
費用以上のパフォーマンスを発揮出来る点が人気の理由にもなっています。
Raspberry Pi 3 model B+
Raspberry Pi はModelナンバーからも分かるようにバージョンアップを重ねてきました。この3B+はプラスマークが付いただけのマイナーバージョンアップです。
Modelナンバーの数字が増えることは、基本的な性能や設計が変わることです。
Raspberry PiのModel形式は、英国のコンピュータ「BBC micro」へのオマージュになっており同じような法則でModelナンバーが決められています。当時のモデル名の命名法則を習っています。
公式のOSはDebianを元にしたRaspbianです。こちらも意味があってコードネームが付けられています。

スペック

Raspberry Pi 3B+は、Raspberry Pi 3Bの正当な進化版です。
主なスペックは以下の通りです。
CPU | Broadcom BCM2837B0 / クアッドコアARM Cortex-A53 64-bit SoC 1.4GHz |
搭載メモリー | 1GB |
ビデオ(GPU) | ARM Cortex-A Broadcom VideoCore IV(GPUメモリーはメインメモリと共用) |
ネットワーク | 有線LAN:ギガビットイーサネット (最大 300 Mbps over USB 2.0) 無線LAN:2.4GHz・5GHz IEEE 802.11.b/g/n/ac wireless LAN |
Bluetooth | Bluetooth 4.2, BLE |
HDMI接続 | フルHDMIサイズ |
USB | USB2.0のみ×4ポート |
その他 | PoE HATに対応 (PoEハットとはLANケーブルで電源を確保可能) |
Raspberry Pi においてメモリーはこの3B+に限らず、GPUメモリーと共用になります。
この値は任意で変更が可能です。デフォルト値(96MB)
ラズパイダでは、GPUメモリーの割り当ては256MBまたは384MBをオススメしています。
搭載メモリー 512MB → デフォルトまたは128MB
搭載メモリー 1GB → 256MBまたは384MB
どういう用途かによりメインメモリをどのくらいグラフィックメモリー(GPUメモリー)に割り当てるのか?
どの値にしたら良いのか分からないですよね・・・。
LibreELECやOSMCなどビデオ機能がメインであれば、多く割り振りたいところです。しかし、あまり多くを振り分けると、システム側のメモリーが足りなくなり、結果的に処理が遅くなってしまいます。
個人的には、3B+であれば512MBを設定すると処理するシステムが足りなくなる恐れから、256MBに128MBを足した384MBで運用しています。
sudo raspi-config
または、セットアップウィザードを再度設定し直してください。
ラズパイに何をさせるかに依ってメモリーの値は変更してください。変更後に再起動することで簡単に割り当てを変更できます。
Raspberry Pi 3B+の主な特徴
- CPU速度が(ちょっぴり)UP!
- Wi-Fi接続は5Ghz帯に対応し、従来のモデルから3倍の速度アップ!
- PoEに対応し別途オプション購入で設置場所を選ばない!
その他構成や機能、性能は前作までのノーマル3B(+の付かない)とほとんど同じです。
3B系の前作、ノーマル3Bは発売された2018年3月14日です。3B+と価格もあまり変わりません。
大量購入や限定された使用方法で無ければ3B+をオススメします。
Raspberry Pi 4も2019年6月24日に発表、日本でも2019年末には手に入るようになり、益々ノーマル3Bの影が薄くなりました。