Raspberry Pi OS で最初からインストールされているWebブラウザはFirefoxです。ライセンスの関係で、Chromiumから現在はFirefoxに変更になってきました。
一時期に人気が高かったFirefoxも今の利用者数はどうなのでしょう。できれば好みのWebブラウザを使いたいですよね?
結論から言えば、Raspberry Pi OS ではデフォルトのFirefox、オープンソースソフトウェアのChromiumが動作します。マイナーながら、Vivaldi、Operaも導入することは可能です。
Chromium
Chromeブラウザのオープンソース版です。つまり元です。これは元々標準でインストールされていました。ライブラリなどのライセンスの関係で、Firefoxに差し替えられています。
Raspberry Pi OSでもChromiumは問題なくインストールできて動作します。
sudo apt install chromium
Edge
Microsoftが開発したブラウザです。IEの後継となります。但し、中身はやはりChromeと同じです。検索エンジンをBingではなく、Google searchに変更すれば、ほぼChromeですね。
Raspberry Pi と同じLinux系に対応はしているものの、Raspberry Pi は対応していません。
参考:Microsoft Edge Insider Channels
参考:Linux Software Repository for Microsoft Products
フォーラム:MS Edge on Raspbian
今後に期待したいところです。
Opera
私も個人的に使っていたこともあるOperaは、Raspberry Piにインストールできます。snapで可能です。
snapはパッケージ管理システムの1つです。バージョンアップにも対応しています。
sudo snap install core
sudo snap install opera-proxy
参考:Enable snaps on Raspberry Pi and install opera-proxy
もしもsnap自体をまだ入れていない人は先に追加してください。
sudo apt update
sudo apt install snapd
広告が出ないブラウザ
既存のWebブラウザよりも個人情報保護が安全(?)と謳われているブラウザがあります。どちらもChromiumをベースに開発されました。また、VivaldiブラウザはOperaの人が創立したこともあり、一部旧Operaの特徴も備えています。
Vivaldi
広告ブロック機能が付いたWebブラウザです。
ダウンロードリンクから.debファイルをダウンロードできます。(32bit版)ARMを選んでください。

Downloadsフォルダにダウンロードした場合(※ARM用の.debファイルに限る)
sudo apt install ./Downloads/vivaldi-stable_4.0.2312.38-1_armhf.deb
.debパッケージも、ARM用であればaptでインストールした方が安全です。
ユーザ向けパッケージ管理ツールである apt' またはaptitude' を使いましょう;
ターミナル出力より
BraveBrowser
このBraveでYoutubeにアクセスすると、広告がほぼ表示されないことで有名です。ラズパイダのような一般的なサイトも広告がほぼ出ないでしょう。
ただ、BraveBrowserは、独自の広告を展開していくため、今後はどうなのか分かりません。一時スポンサーに配慮したURLの転送が問題になり謝罪した経緯もあります。(「brave ブラウザ 謝罪」で検索してみてください)
BraveもVivaldiも収益を上げないとならないため、Google陣営以外のスポンサーが居ることもあり、全く広告と無関係とはいかないでしょう。逆に独自の広告が表示されることになります。
Braveの場合、Raspberry Pi OSではインストールできません。(Arm用がない)
Webブラウザの利用割合
日本のみならず、世界的にみてもGoogle Chromeブラウザが圧倒的です。世界的には約7割弱、日本だけでも約半数がChromeです。
データは古いですが、2018年当時の日本での割合です。
Source: StatCounter Global Stats - Browser Market Share
当サイトへのアクセス例
ご参考までに、このラズパイダに訪れていただいた集計もご紹介します。
ある時期に約3ヶ月間で計測した結果です。

私がmacOSユーザーということもあり、Safariが多い点が特徴的です。それでもChromeが一般的な統計と同じように53%もあります。
この表は、ある時期の約3ヶ月間の集計なので、1年単位にすると2位と3位は変わるかも知れません。ラズパイダはスマホユーザーがとても少ないサイトですので、ほぼこれがアクセスしている方の割合といえます。

Amazon Silkが計測できるレベルの数があって驚いた!
Raspberry Pi にはChromium
Raspberry Pi OSではChromeはそのまま動作しませんから、ほぼ同じであるChromiumが同等になります。EdgeはWindowsユーザーですが、PC版Linuxにも対応しているので、これから増えてくるのかも知れません。
記事執筆時点でデフォルトのFirefoxは立ち上がってしまえば快適なんですけど、起動は少し遅いですよね。
Googleに依存しないで使えるChromiumは快適ですが、拡張機能を追加できるGoogle Playストアは完全には使えません。(Web版のみ)逆に言えば、Googleアプリに依存したい場合、使い勝手は悪くなります。
Raspberry Pi OSを通常のデスクトップPCのようにメインで使わない限り、ChromiumブラウザがRaspberry Pi OSには合っているように思えます。
Webブラウザの話題でした。