前回、「Arm版Windows11プレビュービルドをラズパイ4で試してみた」でお伝えしたように、Windows11のプレビュー版をRaspberry Pi 4にインストールしました。結果は、一部機能が動作しないながら、使用することができました。ただ、やはりマニアックな使い方です。
Raspberry Pi はmicroSDカードがネックです。一番重要な点は、ファイルの読み込み速度です。
Raspberry Pi OSが使いにくい(ダサい)と感じたら、Ubuntuなどの他のOSも試してみてください。その時にmicroSDカードではなく、USB接続から起動する方法が良いでしょう。
デバイスを選ぶのに主に3つのタイプをご紹介します。
USBから起動
現状のRaspberry Pi 4では、高速なドライブに接続するためにUSB接続しかありません。他の接続ポートがありません。そのため、一般的なパソコンのような転送速度は出ないのは仕方がありません。
そのUSBに直接USBメモリーを挿して起動させる手段があります。
Raspberry Pi 4の本体にフラッシュROMがあり、その設定をRaspberry Pi OS側から変更することで実現できます。
USBメモリーが挿してあって、microSDカードが入っていない時は、USBメモリー側から起動させる設定です。
コマンド操作になりますが、1度設定しておけば、その基板(個体)はずっとそのまま使えます。

一度、USBメモリー等から起動したOSを経験すると、いつものRaspberry Pi OSもキビキビ動いて驚きますよ。microSDカードにはなかなか戻れないな、と。
USBメモリーの熱
SSDドライブと違い、USBメモリーだとかなり熱を持ちます。触れないというと大袈裟かも知れませんが、触り続けられないくらい熱くなります。
触らなくても、発熱が原因でシステムが起動しないこともあるでしょう。システムが途中で落ちるかも知れません。
私が試したUSBメモリーは、高速なだけではなく、筐体がアルミニウムのため廃熱は良い方です。その分だけ熱は感じますが、安定して動作しました。

ハードウェアにお詳しい人であれば、細かなベンチマークテストをされると思われます。私はそこまでガチ勢ではないので、ザックリとした感じでお送りしました。
どのUSBメモリーを買おうか迷っている人は、ご紹介した製品か、筐体の廃熱が良いアルミニウム筐体をオススメします。
内蔵型SSDドライブ
SSDドライブにもいくつか種類があります。私はデスクトップPCの内蔵型SSDドライブで試しています。
USB3.0接続の転送速度内とはいえ、SATA変換ケーブルを使いSSDドライブを試すと、USBメモリーと速度差が大きいことに気が付きます。USBメモリーでも高速なタイプであればマシです。
価格も内蔵型の方が安いくらいです。
廃熱も良いですよね。USBメモリーのように熱を意識せずとも使えます。
唯一の難点は、USBメモリーよりもサイズが薄いけど大きいという点です。
USB→SATA変換するケーブルは選ばないとならないでしょう。中には上手く動作しない変換ケーブルもありました。
私が使用したのはこれ。
変換ケーブルは安価なので、送料を考えるならSSDドライブと一緒に購入しましょう。
M.2 SSDドライブ
同じSSDでも、縦長の基板剥き出しになっているM.2 SSDがあります。こちらは更に高速に動作します。その分、他よりも高価です。
M.2 SSDの中でも規格がいくつかあります。サイズによります。(M.2 2280など)細長い、短いなどがあります。
ただ、Raspberry Piにはそのまま接続できません。USB接続に変換するSSDのケースに入れて使うか、Raspberry PiのケースがM.2 SSDに対応している物を選ぶことになります。
「Argon ONE」のケースが有名でしょうか。
こちらはドッキングベイ形式でM.2 SSD(2280)を収納させることが可能です。
追加でSSDドライブ
Raspberry Pi をデスクトップPCの代替利用をお考えなら、やはりSSDドライブでの使用が必要でしょう。逆に速度が無理なく動作するので、それはそれで驚きます。
オーバークロック
マニアな私としても、オーバークロックさせるといきなりマニアックな領域に入るような気がします。とはいえ、Config.txtに僅か2行を追記すれば良く、冷却ファンが付いていれば、とても現実的な方法です。
2GHzまでなら許容範囲に感じました。体感できる速度になります。ただ、くれぐれも保証は無くなりますので、予めその理解は必要です。