先日、ニュースでZ会でRaspberry Pi を使った講座が7月から開始されると知りました。ソニー系との共同開発だそうです。そういえば、ラズパイダでも2020年に「ソニーがRaspberry Pi財団と提携してプログラミング教育の教材を販売するってよ」でお伝えしていました。もう具体的に始まるのですね。
このZ会の講座は、ダイレクトにプログラミングを学ぶことも含まれていています。しかも中学生。イイですね。
サイトを眺めていて知ったことに、2025年1月の大学入学共通テストから、国立大入試に情報という教科が必須となるとのこと。情報という教科ですから、プログラミングだけというわけではないにしろ、素晴らしいことだと思いました。欧米からすると、ちょっと遅いのは否めませんが、無いよりマシです。
2025年というと、あと3年程なので、確かに中学生から学ばないと間に合いませんね。これでRaspberry Pi の活用が日本でもっと広がってくれると、本来の教育目的に沿う形になり、Raspberry Pi 好きとしても素直に嬉しいです。
具体的なソフトウェアを使う
Z会のサイトでは、実際の講座の内容が、端的に紹介されています。
そこで気になったのが、使用するソフトウェアです。拾ってみると、なかなかの充実ぶりで、オッサンも習いたいぞって思ってしまいました。
ここに挙げてあるソフトウェアは、すべてRaspberry Pi OSに用意されていたり追加インストールするだけで使えるものばかりです。
- Sonic Pi
- Scratch
- Impress
- ウェブエディッタ
- Calc
- Gimp
- CSS
- Python
- JavaScript
- Audacity
- Mathematica
中でもちょっと気になったのは、ImpressとCalcが入っていることです。オープンソースOfficeソフトウェア「LibreOffice」にあるプレゼンテーションソフトと表計算ソフトの名称です。日本人には馴染みの無いオープンソース系のソフトウェアを習うというのはあまり無いですからね。
LibreOfficeはRaspberry Pi OSにフルインストール版でプリインストールされています。
確かに学生であれば、無償で利用できるOfficeは心強いソフトウェアです。
私の印象では、例えばCalc(表計算)は、グラフ・図形、フォントなどがどうしても互換性は低いものの、本来の機能である表計算部分は、対Excel互換性がだいぶ高まったと感じています。
最近だとGoogle系のサービスが一般的に利用されています。セル形式で計算させるといった基本は同じなので、ローカル環境で動くLibreOfficeは学習にもピッタリです。
また、プレゼンテーションソフトを学ぶ機会というのは大人になってもあまり無いことで、オッサン世代は会社でいきなり使ってきた人も多いでしょう。正直、他のソフトウェアともまた違うので、昔に慣れるのに苦労した想い出があります。これらの操作だけでも学生の時に教えてもらえれば、もっと活用できたかも知れません。
他にも、GimpとCSS、ウェブエディッタは、正にWebサイトを作る際に必要な技術を得られます。肝心のプログラミングも、PythonとJavaScript、そしてScratchがあり、基礎として十分でしょう。
音声エディッタであるAudacityが入っているのは今風かなと思いますし、Mathematicaはちょっと文系にはツライけど、Z会らしい選択です。
12ヶ月の構成
期間は12ヶ月の講座になっていて、全12回の構成です。
費用がまた驚きで、一括払いで月額4,675円(税込)×全12回。Z会とソニーのブランドも相まって、相場よりも安い印象です。
Z会が経済産業省「未来の教室」実証事業の事業者ということもあり実現している料金だと推察します。
オンラインで受講する通信教育だとしても、月額5,000円程度なら多くの方が利用できるのではないでしょうか。
こういう流れが続くと、少しは日本の未来も明るそうですね。
Z会プログラミング中学技術活用力講座:https://www.zkai.co.jp/z-programming/jr2/