microSDカードのフォーマットやRaspberry Pi OSなどの書き込みに使う「Raspberry Pi Imager」がバージョン1.6になりました。
今回、隠しオプションが追加され、SSHの有効、ホスト名設定、Wi-Fi設定、言語設定をして書き込めるようになっています。
順番にご紹介します。
隠しオプションはショートカットキー入力
このオプション設定はファイルメニューバーからも出せません。ショートカットキーを入力することで表示されます。
Raspberry Pi Imagerのウインドウがアクティブの状態で以下のキーを押下する
Ctrl + Shift + X

設定できる項目
順番にみていきます。
一番上のプルダウンから、この設定を今回だけか、常に設定するのかを選べます。

ホスト名、SSH

Overscanはセットアップウィザードにもある画面の黒い縁が出ているかどうかで選択します。初めてならそのままでOKです。
ホスト名は設定しておくと、Raspberry PiのIPアドレス(例:192.168.XX.XXX)ではなくてもアクセス出来るようになります。
192.168.XX.XXX → raspberrypi.local
デフォルトではraspberrypiです。複数のラズパイがあるなら個別にホスト名を付けておいた方が良いでしょう。
SSHは本来、空のSSHファイルをmicroSDカードのルートディレクトに配置することで有効になります。これをチェックしておけば、空のSSHファイルを作ってくれるので作業が減ります。
通常は上の選択肢、piユーザーのパスワードの設定をしておけばOKです。
Wi-Fiとローカル設定
Wi-Fiはこれまでwpa_supplicant.confに記述することで最初から可能でした。ここで設定することと同じになります。
これは便利です!
いつも同じWi-Fi環境内であれば、SSHと合わせて有効にすることで、直ぐにRaspberry Piへ接続できますね。

Raspberry Pi Imagerの挙動
ここはImagerの挙動を決められます。

最後のtelemetryは、以前のバージョンアップで触れたOSの集計に参加するか、ということです。
公式のここに結果が出ています。
久しぶりに観てみたら、Ubuntuを入れた割合が12〜16%になっていますね。
Wi-FiとSSH、ホスト名はありがたい
これまで事前のSSHの有効化とWi-Fiの設定は、それぞれ空SSHファイル、wpa_supplicant.confファイルを用意して、書き込んだmicroSDカードのルート直下へコピーするしかありませんでした。
このひと手間も減ったうえ、初めての人には敷居が高かったと思います。(特に空のSSHファイル)

これからはRaspberry Pi Imagerでフォーマットも事前の準備も出来てしまうので、このツール1つでRaspberry Pi OSのイメージを準備するのは、より一層簡単になりました。
現時点では、Raspberry Pi Imagerの隠しオプションは、Raspberry Pi OSのみで有効です。
Raspberry Pi Imagerの使い方などは以下も参考にしてください。