分散コンピューティングプロジェクトとして、古くは知的生命体を探索しようとSETI@homeがありました。スクリーンセーバーで稼働させる形式です。
この分散型コンピューティングのプロジェクトを使って新型コロナウィルスの解析を行い、ワクチンの開発に役立てようという試みがスタートしています。
分散コンピューティング
膨大な計算を複数のマシンに分散させることです。つまり、プロジェクトに参加してアプリケーションを立ち上げれば、使っていない時間に自分のCPUを貸してあげるという状態ができます。
これは僅かな時間でも振り分けた計算が行えれば、いずれ膨大な量の計算が終了するという考え方です。
簡単にいえば「オラにちっとずつチカラを分けてくれ!」の元気玉と同じ意味になりますね。
新型コロナウィルスの解析
ワクチンなどが待望されている新型コロナウィルスの解析にもFolding@homeが取り組むと発表されました。(https://ja.wikipedia.org/wiki/Folding@home)Folding@homeは元々、タンパク質に関して解析しています。
Raspberry Pi以外のLinuxなど他のOSは以下からダウンロードできます。
ダウンロード:https://foldingathome.org/alternative-downloads/
同じくRosetta@homeもタンパク質の解析ですから、Folding@home同様に新型コロナウィルスのワクチン開発へ手助けになるかも知れません。
Bonic Managerのインストール
Raspberry Pi 4Bのarmアーキテクチャでも動くのはこのbonicマネージャーです。Raspberry Pi 4Bなら以下、Ubuntu環境+aptでインストール可能です。
64bitUbuntu環境で実行します。
sudo apt install boinc
ラズパイ4BにUbuntu環境を導入するには、「Raspberry Pi 4とUbuntu Server+デスクトップのインストール」を参考にしてください。

OSイメージは公式「Raspberry Pi Imager」から簡単に取得&インストール可能です。
WindowsやmacOS用もあります。
Bonicダウンロードページ:https://boinc.berkeley.edu/download.php

ここでプロジェクトをRosetta@homeを選んでください。
解析の様子
このように稼働します。(画面はmacOS)
主にスクリーンセーバーとして設定することが多いかと思います。何も操作していない状態で稼働し計算を受け持ちます。
他の操作を行うことで一時停止状態になります。


こういう形で新型ウィルスのワクチンが早急に開発されることを望みます。
これなら、誰でもワクチン開発に寄与できますね。
ぜひ、手持ちのマシンのチカラを分けてあげてください。

なお、2020年3月31日をもってSETI@homeは停止しています。(Search for Extra-Terrestrial Intelligence(地球外知的生命体探査))

非力なXPマシンのスクリーンセーバーにしていたのが懐かしい!