当サイトでも2020年から小学生を対象とした「プログラミング教育の必須化」の話題をお届けしてきました。このページでは補足情報も合わせましてまとめています。
小学生の親御さん、教育関係者の方は気になっていることと思います。
文科省でも随分前から省庁のホームページで情報は発信していましたが、周知されているとはなかなか思えません。
2020年は東京オリンピックの話題が大きいです。更に2019年は元号が代わり令和の話題にも事欠きません。更に災害も多く、テレビだけの情報ではプログラミング教育がなかなか伝わっていないのが現状です。
実際にはプログラミングしない?
よく間違えられるのは、一般的なプログラミングコードを書くといった「プログラミング」を小学生にやらせるわけではありません。
プログラミングコードは、主に英語や英語を元にした言語を決まった文法の中で記述した文字列のファイルです。作成するために、ある程度の学習が必要です。
また、プログラミングで必要な論理的な思考は、実際にプログラミングを行わないと分からない特殊な世界かも知れません。
小学校で必須化になったプログラミング教育は、この論理的な思考で実際の数学の問題などをコンピューターソフトウェアを使って導き出そうという学習方法です。
謂わばコンピューターを道具として使いこなす学習を経験をさせようというのが狙いです。
文科省の公開されたアンケートの結果をみても「ネットから情報を収集できる」という項目はかなり低い現状でした。
YouTube動画などは観ていても、コンピューターとしてはほとんど使われていない現状です。
プログラミングコードを書かなくてもプラグラミング学習ソフト「Scratch」では、ブロックとなっている指示を組み合わせて実行させます。
現代では合理的な考え方、つまり欧米的な考え方の延長として、テクノロジーの分野が成長しました。(少なくても私はそう思っています)
このプログラミング教育については賛否があるとは思います。しかし、これからの子供達には必要な経験とも思います。
実際にはプログラミングコードを書くのではなく、論理的に考えて解決策を導くようなことを、ソフトウェアを使って実践していく形になります。
苦手意識や拒絶感は薄れる・・・かも知れない
正直な話、私は全員がプログラミングを出来なくても何ら問題ないと考えています。ただ、最低限の情報収集能力や、ネットやコンピューターの基礎的な情報は得るべきだと個人的には思います。
ネット上のモラルにしても、基本を知らない世代にモラルを説いても無理でしょう。現実社会と密接に関わり合ってしまっているネットの常識をある程度は一般的な常識にするためには、幼児教育や学校で触れることも必要ではないでしょうか。
何よりも日本人はIT系と英語系には拒絶感が他国よりも多いと感じます。
苦手ならば仕方ないのですが、単に苦手なだけなのに大いに拒絶する人は一定数います。
- IT系は言われたことしかやらない?
- 外国人には微笑んで黙る?
これは慣れていない面が往々にしてあるでしょう。コンピューターと呼ばれる物や最先端技術を使う、触れる時間が多くなれば、そこまでの拒絶感は必要無いことも理解できると思われます。
まさに「習うより慣れろ」で、興味が沸いたならば専門的に学習すれば良いでしょう。
私、あまり字は綺麗に書けません。
でも、習字は小学生の習い事で教室に通っていました。
字は上手くなりませんでしたが、別に習字の基本のイロハを知らないわけではありませんから、そこまでの苦手意識も持っていません。(字が綺麗ではないコンプレックスは多少ある)
数学も苦手です。文章や絵が好きで得意でした。
だからといってコンピューターが嫌いでも苦手にもなりませんでした。
コンピューターを触っていたからです。
そうかといって、あまりトコトンやらせるのは反対です。それだと逆に苦手意識しか残りませんからね。
学習にはラズベリーパイが最適?!
以前にもお伝えしましたが、このサイトでも何度も話題にしている「Scratch」というプログラミング学習アプリケーションあります。米国マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発しているのでクオリティは言うまでもありません。
Scratchは主に8〜16歳の子供向けに開発されたもので、5歳から7歳の子供向けには簡易版の「ScratchJr」もあります。

この「Scratch」は小学校プログラミング教育に関する研修教材として文部科学省の公式サイトで紹介されています。
Scratchは多種多様なマシンで動作します。
コンピューターのみならず、タブレットでもOKです。更にダウンロードせずにWEBアプリとして使うことも可能です。
- Windows10
- macOS
- ChromeOS
- Android 6.0以上
- iPad
- Android タブレット
- Raspbian
- Ubuntu(いくつかのLinuxデスクトップ環境)
- インターネットを介してのみ利用(どのOSでもOK)

このダウンロードは「Scratchアプリ」と呼ばれ、インストール形式で利用できます。(※アプリという形ではLinuxをサポートしていません)
タブレットの場合はApple AppストアやGoogle Playからダウンロードします。
インターネット上でWebアプリといて使うなら、Scratchに無料登録しログインして使います。

日本語も最初から対応。
ひらがなもイケル。

そして「ラズベリーパイ(Raspberry Pi)」通称ラズパイでも動作します! というより、公式のOS「Raspbian」では標準でインストールされているのです!(Raspbian Buster with desktop and recommended softwareのみ)
※UbuntuなどいくつかのLinuxデスクトップでも導入は可能です。
いわゆるパソコンよりも圧倒的に安価なRaspberry Piなら、新規に子供へ1台ずつ買い与えることもあまり負担になりません。Scratchもインストールする必要もないのですから、更にお手軽なんです。
そういう意味でラズパイダとしては、お子様の最初の1台目、そして自宅での学習用として揃えてみるのをオススメしています。
ハードウェア | 価格帯 |
一般的なパソコン類 | 新品:約3万円〜20万円以上 |
Raspberry Pi(ラズベリーパイ) | 新品:約1万円〜2万円以内 |
更に、Raspberry Pi公式OSのRaspbian(ラズビアン)に搭載されているWEBブラウザソフトChromium(クロミウム)です。これは、Chromeのオープンソース版です。

RaspbianにプリインストールされているChromiumの場合、デフォルトの検索エンジンにDuckDuckGo(ダックダックゴー)を採用しています。日本人にはあまり聞き慣れない検索エンジンですが、利用者のプライバシーの保護と利用履歴等を記録保存しないことを運営方針としています。
更にプラグインソフトウェアとして、広告フィルターが動作しています。おかしなリンクを極力クリックされないような配慮がなされています。
これなら親御さんとしても安心して使用させられるのではないでしょうか。
当然ながら既存のPCやタブレットにインストールして使わせてあげるのは簡単です。
予想される小学校の学習形態
前置きしておきます。ここに書かれているのは個人的な見解です。あくまでも予測である点と、各小学校に依り取り組み方が自由なため、決定事項は各学校に問い合わせてください。
多くの小学校では、タブレット端末からWi-Fiを使い「Scratch」アプリを動作させる形になるでしょう。
文科省の目標のニュースはご覧になりましたか?
「2025年度までに児童・生徒1人1台の教育用コンピューターを整備する。」
こちらも実現可能がどうかは分からない目標ではあります。
ただ、タブレットPCの方が場所も取らず、割合的に安価で、事前にアプリもデータも転送できる点からWindowsが搭載されたタブレットPCが使われるのではないでしょうか。
もちろん「Scratch」以外も推奨のソフトウェアとしていくつも列挙されていますので、そもそもScratchを導入しない小学校もあるでしょう。
日本人的に考えれば、お上が勧めた形態をそのまま導入する学校の方が多いと思います。それに、Windowsが採用されるのも必然でしょう。
個人的にはRaspberry Pi、またはiPad、Androidタブレットを1人1台が理想だと思っています。
この教育はグループ学習がメインのようですから、当面は数人に1台で学習を進めるだろうと推測されます。

Raspberry Piは安価でも業者さんが儲からないので敬遠される現実は否めません・・・。
せめて家庭内の学習に新規のタブレットでは高価なので、Raspberry Piでちょうど良いのではないかと思ってオススメしています!
Raspberry Pi を新規に購入するのに分からないなら、時間の節約のためにもセットになっている商品をオススメしています。

モニター(ディスプレイ)は別途に必要になります。

ピックアップ
Scratch公式:https://scratch.mit.edu
Raspberry Pi公式:https://www.raspberrypi.org
参考:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1375607.htm(政府のプログラミング教育のページ)
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