Raspberry Pi には種類があります。ナンバリングタイトルはこれまで開発されリリースしてきた歴史です。そのため同時期に発売された別の種類という訳ではありません。
「ラズパイを始めたいけど、どれを買ったら良いのか分からない??」
そういう人のために比較してご紹介します。
どれを選ぶ?
Raspberry Pi は現行モデルを購入しておいて間違いはありません。厳密には、自分が構築したいプロジェクトのコストパフォーマンスを考えて購入するのが正しいとは思います。
しかし、初めての場合や、それほど拘らなくても、そもそも消費電力も少なく、大部分の機能は同じです。進化している分だけ、新しいバージョンの方がより良いのは言うまでもありません。
順番にご説明しています。最新は数字が大きい物です。(Raspberry Pi 3B+)
Raspberry Pi 1A+(2014年11月)
現在の現行モデルは、「Raspberry Pi 3B+」です。
これまで3 modelBであった製品の機能向上版となり、4というナンバーを付けるものではないため、プラス記号が付きました。
これは簡単に言うと、Raspberry Pi には2つの種類がありました。modelAとBです。基板を見ても分かるように、Bが現行の通り横長です。Aは正方形に近いです。
- Aは正方形
- Bは長方形横

この正方形のModel A は現在は「RASPBERRY PI 1 Model A+」が辛うじて手に入ります。
今となっては特殊で、CPUはシングルコアの低クロック周波数、メモリは256MBしかありません。HATなどを取り付けるGPIOも26ピンです。(現在は40ピン)40ピンです。
一番の違いは無線LANがないどころか有線LANも標準にはありません。最新モデルを考えると、使用する用途が限られます。玄人好みする基板になっています。
更に、画像では上面からなので分かりづらいですが、USBポートが1つしかありません。
現在では購入して利用するのは現実的ではありません。
Raspberry Pi 1B+(2014年7月)
もう一つのModelであるModelBに「RASPBERRY PI 1 Model B+」があります。これも購入が至難の業です。※ノーマル1Bは2012年4月
現行の3B+の元となった製品です。この後、2B、3B、3B+と続いています。ModelA系統は続いていません。 本国イギリスではRaspberry Pi 3 Model A+が2018年から販売されています。日本でも2019/9/19付けで技適は通っています。
このModel Bの特徴は、基板の形が長方形です。他には、メモリが1Aの倍の512MBになり、有線LANが付いた点が大きな違いになっています。

この後続くB系統の基本はほぼこの形です。各性能がUPし、追加要素が大きく加わった時点で2、3とナンバーが上がっていきました。
これも1A+と同様に、現在では性能の上限の理由から、何かに使う用途が限られます。敢えて購入する理由はあまりありません。
ちなみに、当初は1Aや1Bは中国製でした。現行モデルはイギリス製とソニー製となります。分かり易いのは中国製は赤い基板で、ソニー製は緑色になっています。ブラジル国内工場モデルは青い基板です。
Raspberry Pi 2 Model B(2015年2月)
1Bから2Bとナンバーが上がった分、性能や機能が変わりました。但し、次の3Bまで1年足らずだったため、3Bのベーシック版のように感じました。
ガンダムで例えるなら、RX-78ガンダムの前のRX-77ガンキャノンにあたるのが1A+または1B+で、2Bがプロトタイプガンダムと言えるでしょう!(ザクで言えば旧ザクと・・・もういいって?)
基板の写真では、素人には違いが分かりにくいです。

Raspberry Pi 2Bとナンバーが上がったことから分かるように、性能が一気に上がりました!
CPUがシングルコアからクアッドコアへ(1個→4個)に増え、メモリも更に倍の1GB、GPUも250MHzから400MHzへ大幅アップしています。
そのためナンバリングが2となりました。それなのに、その後すぐにWi-Fi(無線LAN)を積んだ3Bが発売されたので、低性能を活かすプロジェクト以外では選ぶ理由も無くなりました。
低価格だったので有利でしたが今ではあまり恩恵はありません。この2Bを選ぶ唯一の理由は、Wi-Fiが物理的に要らない場合だけになったと言えます。
現在は在庫も少なく手に入りにくいモデルです。
Raspberry Pi 3 Model B(2016年2月)
現在は3B+がありますので、プラスが付かない物をノーマル3Bと私は勝手に呼んでいます・・・。
実はまだまだ現役バリバリです! これまでほとんどの人はこの基板からラズパイに触れたと思います。
現行の3B+との価格差を考えると、敢えてノーマル3Bを選ぶ意味は充分にあります。1台ではなく複数台で意味が出るでしょう。
価格は3B+より若干安く手に入ります。それよりも発売されているラズパイ用の多くのケースは、このノーマル3B対応製品が圧倒的に多くなっており多種多様に選べます。
このノーマル3BもRaspberry Pi 3A+が日本で流通したり、3B+の価格が低下した時に魅力は無くなってしまうでしょう。

さっきのガンダムで例えるなら、RX-78ガンダムという主役機がこのノーマル3Bと言えます!(もうイイって?)最新の3B+はニュータイプ専用機!・・・みたいな感じです。(ザクで言うならシャア・・・)
Raspberry Pi 3 Model B +(2018年3月)
最新の3B+はこちらの記事をご覧ください。
主なRaspberry Piの比較
これまでにご紹介した主なRaspberry Piをいくつかの性能で比較してみます。詳しくは載せていません。主な性能の違いをご覧ください。
1A+ | 1B+ | 2B | 3B | 3B+ | |
CPU | シングルコア 700 MHz | クアッドコア 900 MHz | クアッドコア 1.2 GHz | クアッドコア 1.4 GHz | クアッドコア 1.4 GHz |
メモリー | 256MB | 512MB | 1GB | 1GB | 1GB |
通信 I/F | 有線LAN | 有線LAN/ Wi-Fi (b/g/n) 2.4 GHz | 有線LAN / Wi-Fi (b/g/n) 2.4 GHz | 有線LAN / Wi-Fi (b/g/n/ac) 2.4GHz 5GHz | |
USB2.0 | 1 | 4 | 4 | 4 | 4 |
推奨電源 | 0.7 A (3.5 W) | 1.8 A (9.0 W) | 1.8 A (9.0 W) | 2.5 A (12.5 W) | 2.5 A (12.5 W) |
定価 | 20ドル | 25ドル | 35ドル | 35ドル | 35ドル |
表の通り、実売価格と性能が比例しています。現在、ノーマル3Bよりも新型3B+の方が価格が同じであればお得になっています。価格差があるならば、全体の速さとの兼ね合いでコストパフォーマンスを考えてください。
なお、1A+、1B+、2Bは品薄のためか新型よりも高い価格で販売されていることもあり、あまりお得ではなく在庫もないため稀少な製品と成り下がりました。
迷ったら新型!
比較してみても元々省電力で省スペースのラズパイは、新しいモデルの方が圧倒的にコストパフォーマンスは良いでしょう。古い機種を購入するには、何か用途が特別な場合になりますので、迷ったらその時点の最新モデルで間違いないとオススメできます。
- Raspberry Pi 3B+
- Raspberry Pi 3B
主にこの2択となり、この系統とは別に、Raspberry PiにはZero系があります。現在はRaspberry Pi Zero、Zero W/WH、がラインナップされています。
ZeroとZeroWはヘッダピンをはんだ付けしないとHAT系が載りません。手に入りやすいZeroWHの購入を強くオススメします。
GPIOピンヘッダーが初めから付いているRaspberry Pi Zero WHが発売。もうはんだ付けなんてしない。
※なお、特殊な「Raspberry Pi Compute Module」は個人利用では購入することがないでしょうから敢えてご紹介していません。
当サイトでは、キーボードとマウス、ディスプレイなしでもセットアップ、操作できるようやり方をご紹介しています。ご参考にしてください。
難しい?Wi-Fiの設定に迷ったら読んでください! 当サイトナンバーワンの記事です。
今後も分かりやすい記事を目指して更新いたします。Raspberry Pi なら「ラズパイダ」と思われるメディアにしていきます!
Raspberry Pi 4
2020年ならRaspberry Pi 4(メモリー2GB、4GB、8GBモデル)がオススメです。

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