ご紹介するツールソフト「EaseUS Partition Master」は、Windows11に対応したオールインワンのパーティション管理ツールです。
無料体験版では、複雑ではないパーティションのサイズ変更や、適用前の確認ができます。いつでもライセンスを購入できますので、体験版では主に操作感を試してください。
この記事は、体験版をライセンス認証したProfessionalバージョンをご紹介しています。
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何に使うソフトウェア?
「パーティション」というのは、説明するのは難しいのですが、HDDなどドライブ内部の領域を複数に分けているものです。仕切りですね。途中で領域のサイズを変更したい時など、パーティショニングするソフトウェアを利用します。
データが無い状態であれば、OS標準のツールで消してから再構築すれば良いのですが、現在使用中の場合はそうはいきません。OSシステム領域やデータを保持しつつ変更するには、専用のツールソフトが必要なのです。
パーティションを操作するソフトウェアは、フリーソフトはなかなかありません。Windows環境ではいくつか選択肢があるので、少し難しく感じる部分をできるだけ分かりやすいソフトを使いたいですね。
ファーストインプレッション
今回ご紹介するEaseUS Partition Master はWindows11の登場に合わせて、バージョンが16.5となっています。(記事執筆時点)
一通り使ってみて、分かりやすさに繋がっている操作感は親切な印象です。他のソフトにも言えることですが、専門用語がもう少し操作画面で説明されていると、より安心感はあります。これは仕方ないかな。
納得いく手順を模索して、実行する前に戻すことはボタン1つです。プレビュー結果が要望と異なるなら、一旦戻すことをオススメします。
パーティションをイジるので、慎重に操作することはどのソフトウェアでも変わりません。
Raspberry Piと連携させる外付けHDD/SSDドライブをフォーマットしたり、パーティションを結合するのに重宝しそうです。Raspberry Piでも利用されるLinuxのExt4形式に対応していますので助かります。
Pro版は有償のライセンスですが、一度購入すれば済むタイプを選べます。1本あると重宝しますね。

USBメモリーで試した
実際にUSBメモリーやSSDドライブで試してみました。私の場合は、やはりRaspberry PiやLinux系で使っているドライブです。
インストール後に日本語化するには、設定メニューから可能です。


ディスク1となっているがテストしたUSBメモリーです。画像から、既にパーティショニングされていて、boot領域があるのが分かると思います。
これはRaspberry Pi OSが入っている状態です。bootはFAT32になっています。

未割り当てを選ぶと、右側にあるメニューから操作できます。(右クリックでも可能)新しくパーティションを作成したり、データの消去をできることが分かります。
実行は最後にまとめて行いますから、この時点でアレコレと操作してもまだ確定ではありません。実行予定のタスクを追加している状態です。
パーティションを切り分けてからフォーマットさせるなど、複数の手順を登録していくことになります。もちろん一手ずつ実行していっても構いません。

基本操作として、パーティションを作成したり容量を増減したり、一手ずつ進めていくことで、画面上に予定される操作が溜まっていきます。最後に「○つの操作を実行する」ボタンで、一気にタスクを実行し反映されます。
様々な機能
パーティション操作に付随する様々な機能を有しています。すべてはご紹介できませんが、代表的な機能をみてみましょう。
選択したディスクやパーティションによって機能メニューも変更されるので、誤った機能は選べないようになっているので安心です。
パーティションの結合
よく使うであろうパーティションの結合は、2クリックで済んでしまいます。
結合したい場合、元となるパーティションからマージ(結合)を選ぶと次の画面がポップアップします。

次に同ディスク内にあるマージしたいパーティションのチェックボックスにチェック入れると、マージ後の状態がプレビューされます。結果が想像し易いので間違いが防げます。

この場合だとEドライブを元にして、57.59GBと57.63GBが合算されて115.22GBになっていることが分かりますね。仮に後から結合したパーティションにデータが合った場合、新しく結合された中にフォルダでまとめられ格納されます。
MBRからGPTへ変換できる
MBRとGPTは互いにメリット・デメリットがあります。
- MBR(マスタブートレコード)
- GPT(GUIDパーティションテーブル)
そもそも仕組みが異なるので、ケースバイケースの側面もあり、個人的には優劣は付けられません。
昔はWindowsXP(32bit)の頃はMBRが基本でした。以後、記憶媒体の大容量化もあり、GPTが一般的になってきています。

MBRの方が古く、一般的に「2TBの壁」と呼ばれる制限があります。セクタ(最小記録単位)が512バイトで2TB、4Kバイトなら16TBまでサポートしています。※4Kバイトに対応したディスクのみ
GPTは「パーティションの数」によって選択することになります。4つ以上に分けるならGPTの方が優位です。
一般的に32bitのOSならMBRで良いでしょう。
他にもデータのセキュリティ機能を利用するならGPTを選択します。
Raspberry Pi OSの場合は、容量も少なく、パーティションも2つか3つがせいぜいです。それに32bitOSなのでMBRが選択されているというわけです。
製品の公式サイトにもMBRからGPTへ変換について解説されています。分からない状態で実行することはおすすめできません。自分の環境で必要かどうかは確認してから実行してください。
フォーマット(初期化)と完全消去
フォーマット形式は主立った物に対応しています。
FAT12 / FAT16 / FAT32 / NTFS / ReFS / EXT2 /EXT3 /EXT4 /exFAT

フォーマットは初期化の意味で、一見するとデータが消去されているのでイコールで考えがちですが、完全に消去してはいません。見えなくなっているだけです。
HDDの消去である完全消去も可能です。

簡単にいうと、0データを全領域に書き込むことで消去させています。
上書き保存というわけですね。
データはそのままに区画だけ消し去り再度区画するのがフォーマット(初期化)で、0データを全部に上書きすることで、以前のデータを消し去るのが完全消去です。(このソフトではデータの消去と表現)
データ除去の回数を選べます。通常は1回でOKです。ディスクの大きさによってかなり時間が掛かりますので、十分な時間があるときに実行してください。
その他にある機能一覧
パーティションやドライブを選んだ際、一部で「…その他」という項目があります。

画像のように、ボリュームラベルを変更したり、割り当てたドライブレターを変更するといった簡単な機能や、他のフォーマット形式からWindowsで使うフォーマット形式「NTFS」に変換することも可能です。
意外とお世話になる機能です。
大容量ドライブで使いたい
パーティションの操作や設定は、専用のツールソフトを使用すると、マウスのクリックやドラッグとった簡単な操作で実現できます。
もしコマンドUIでパーティションの操作をしたことがある人であれば、この簡単操作がよく理解できるでしょう。
Raspberry Pi でも外付けHDD/SSDドライブを繋げる機会もあります。PCでは更に多いと思われます。
種類や役割によってデータ領域のパーティションを分けることで、データを活用する利便性が上がります。(動画用パーティションや作業用パーティションなど)
このソフトウェアだけではありませんが、HDD/SSDドライブが増えてきたら、専用のツールソフトの導入をオススメします。