OpenMediaValt 5(OMV5)の設定に、システムの状態異常を知らせるためにメールで通知する機能があります。しかし、これがちょっと分かりづらい。特にみんな大好きGmailで設定するのは、公式のドキュメントを読んでもそのままの答えが見つかりませんでした。
ミュージシャンのアルバムからシングルカットのように、これはっ!という箇所だけ抜き出してご紹介します。Gmailを利用したメール通知以外の設定やインストール方法などは元の記事をご覧ください。
元記事はこちら!
https://raspida.com/how2setup-omv5-rpi4b
間違えると
メールの通知を間違えるとシステムログにfailureの記載が見つかります。postfix/errorなどがfailureとなっています。成功すればpostfix/smtpなどになっているハズです。
設定する場所にテストメール送信ボタンがあります。押せば、本来はスグにメールが届きます。しかし、設定を間違えると何も起こりません。
ここで何度もテストメール送信を押すと、あとでまとめて送信されてくる場合がありますから注意してください。
設定のキモは2つと暗号化モード
Gmailが他のメールと異なるのは、2段階認証が必要且つ、アプリパスワードが必要な点と、OMV5のアカウントユーザー名の項目は@以下のドメインも含める点です。
- Gmailの設定で2段階認証の設定をしてアプリパスワードを発行する
- アカウント名はメールアドレス全部(@以下も入れる)
Gmailは通知で使用できます。但し、アカウントで2段階認証(2FA)を有効にしている場合、アプリパスワードを作成する必要があります。
Googleのアプリパスワードの生成はGoogleで調べてください。
暗号化モード
更にうまく行かない場合は、SSL/TLSではなくSTARTTLSに暗号モードの項目を変更してください。(ハンドシェイクエラーと出ていたので認証で引っかかっているみたい)
どうやらSTARTTLSは専用のポートでなくても送信できてしまうので、メリットとしてとにかく送信できる反面、セキュリティとしては弱いことになります。届いたメールの詳細を確認すると、暗号化の鍵マークがありません。
STARTTLSの詳細
SSL/TLSやSTARTTLSについては専門的になるので、ご自分で調べてみてください。
ちなみに、サーバーとどういうやり取りをしているのかは、テストできるサイトがあったので試してみました。興味がある方は合わせてどうぞ。
TLSをテストしてみた
このようにSTARTTLSとありますよね。
どうやらGmailとiCloudはSTARTTLSをメール送信のために提供しています。

テストしたのはwww.checktls.comにある https://www.checktls.com/TestReceiver です。
セキュリティ対策を考えれば、Gmail以外のメール送信サーバーを設定したいですね。
成功したGmailでの設定
問題無く成功した例を載せておきます。ご自分の環境と照らし合わせてみてください。

キモは、アプリパスワードを使う点と、ユーザー名にドメインまで入れる。
そして上手くいかない場合はSSL/TLSではなくSTARTTLSにする。
もしかしたらSSL/TLSでもOKなのかも知れない??
試してみたら、だいぶ遅延して届きました。・・・ちょっと分かりません。
STARTTLSにするとスグにメールが来ました。
成功!

検索用としてsyslogのエラーメッセージを残しておきます。
omv openmediavault
postfix/error
status=deferred (delivery temporarily suspended: Cannot start TLS: handshake failure)
メール通知のタイミング
通知タブでどういったタイミングで送信するのか決められます。
S.M.A.R.T.が有効だと、ハードディスクドライブの容量が足りないだけでも通知があるので、インターバルを1日の秒数(86400)に変えるなどした方が良いです。
インターバルはS.M.A.R.T.の設定タブ有効ボタンの下です。
また、Webの管理画面にログインしても、ログインされましたと通知が来ます。これはファイルシステムが無効でも来ました。

後ほど、S.M.A.R.T.の設定とモニタリングを有効にすることで検知できます。

モニタリングは有効(緑色)にするだけです。
S.M.A.R.T.に未対応のHDDならここは選べません。新しいものなら大抵はありますけどね。
以上、「ラズパイ4とOMV5(openmediavault5)で作る自宅NASサーバーの設定方法」からのシングルカットでした。