既に現行のRaspberry Pi 4Bは放熱に関するトラブルは解消しています。それでもこれまでの3B+などと比べて温度が上がりやすい点が特徴的です。
スライド式で使いやすいラズパイ4のケースとして、OKdo製の透明ケースがあります。非常に見た目も良いのですが、やはりCPU温度が上がってしまいます。

温度は以下コマンドで出してみました。
vcgencmd measure_temp
計測は手動で、最初の1回目を立ち上がってからスグにコマンドを実行しました。
その後、アイドル状態で数回をランダムに実行し、起動から5分程度まで計測してみました。
ケース3種類で温度計測
3種類のケースで温度を取得してみました。樹脂製のケース、メタル調のケース2種です。
メタル調なだけで、全てがアルミではなく安いのでアルマイト合金だと思います。
OKdo製スライド式透明ケース(ラズパイ4用)
Okdoの透明ケースは樹脂ケースなのでアイドル状態でも54度前後です。

このケースはとても良く出来ていて、底面は通気用に穴が空いています。とはいえ、他がしっかりと密閉されるため、埃の侵入もない代わりに温度は上がってしまいます。

価格が1,000円以下、そしてRS公式のケースなため安心感があります。基板もはめ込み式だからドライバーなどは必要ありません。
きちんと基板をはめ込まないとmicroSDカードが入りづらいので気を付けましょう。
1点だけ残念だったのは、上下パーツは乳白色で透明ではありませんでした。
Raspberry Pi4 ボード&DIYメタルケース(Physical Computing Lab)

これ、Physical Computing Labと印刷がありますけど、同じケースで刻印が異なる物を多く見かけますから、OEM製品だと思います。どこが本家なのか確認していません。
製品ページ:https://www.physical-computing.jp/product/1830
ただ、メタル調のケースというのは、放熱シートで本体をメタルに接触させることで、かなりの放熱性が期待できます。

青いシール状の放熱シートをCPUやメモリーモジュールに貼り付けることで、ケースと一体化し、ケース全体がヒートシンクの役割を果たします。
では、こちらの温度はというと、最初に36度からスタートして、立ち上げから5分の間では36、37度くらいまでしか上がりませんでした。

やはりかなりの放熱性が期待できています。
特にこのケースの場合は放熱用のシートが3枚あり、それも程よい大きさのため効果があったのだと思います。
金色のアーマーケース

以前にご紹介したアーマーケースもヒートシンクの役割をします。
見せてもらおうか、アルミ製ヒートシンクケースの性能とやらを!
こちらも温度を同じように計測してみました。
アイドル状態であれば、先程のケース同様に35度前後で安定しています。

立ち上げスグでは31度と出ています。環境によってはかなり低い状態になるでしょう。
厚みがあるのと、ケースの間に隙間があるため、放熱がより良いのだと思います。
まとめ
ケースによっては50度〜65度で問題無く動作します。一方で金属製のケースなら放熱性は高いため、35度前後で稼働して上限までが余裕があります。
Raspberry Pi 4Bのサーマルスロットル機能は、80度超えで動作します。それ以上の温度ではCPU性能を落として温度を下げる働きがあります。
つまり、80度までは一応は範囲内となります。でも、低い方がなんとなく安心ですよね。
それぞれの温度:アイドル状態
- 樹脂製:50〜55度
- アーマーケース:34度〜37度
温度が心配なら密閉された樹脂製は避けて、上下しかないオープンケースや、金属製のケース、または今回のようにヒートシンクと同じ性能になるケースもお試しください。
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