タイトル通りラズパイのデスクトップ操作時しか有効にはなりませんが、自分で任意のキーボードショートカットを作成する方法をご紹介します。
設定方法
Raspberry Pi で動くRaspbianでは、デスクトップ環境(LXDE)のウィンドウマネージャにOpenboxを採用しています。
その設定ファイルに追記する形で利用できます。
xml設定ファイルを開く
sudo nano /etc/xdg/openbox/lxde-pi-rc.xml
<keyboard>の箇所に追記したいので、探します。700行以上ありますから、検索しましょう。
検索はCtrl + W

ターミナル下部に検索と出るので、そこにkeyboardと入れENTER


keyboardのセクション先頭はこんな記述があります。
<chainQuitKey>C-g</chainQuitKey>
ここを探し、その下の行に追記しましょう。(chainQuitKeyを検索してもいいかも)

このように書いていきます。
<!-- Original Keyboard Shortcuts -->
<keybind key="C-A-c">
<action name="Execute">
<command>chromium-browser</command>
</action>
</keybind>
<!-- End Original Keyboard Shortcuts -->

上から順番に説明すると、
<keybind key="C-A-c">
これがショートカットキーの割り当てになります。
C-A-cは、Ctrl + Alt + C になります。
<action name="Execute">
Exeとあるように実行するというアクションです。起動させるという意味です。
<command>chromium-browser</command>
このコマンドが実行させるアプリケーションの名前になります。この例ではChromiumWebブラウザを指定しています。
これが分からない場合、デスクトップのメニューから確認することができます。

例えばChromiumブラウザのプロパティを出します。

赤い線を引いた部分が先程のコマンド名になっています。
メモ帳ではどうでしょう。

こちらはleafpadになっています。
このように書式は簡単ですね。
<!-- Original Keyboard Shortcuts -->
<keybind key="C-A-c"> ←ショートカットキーの指定
<action name="Execute"> ←実行させるアクション
<command>chromium-browser</command> ←実行させるアプリケーション名
</action>
</keybind>
<!-- End Original Keyboard Shortcuts -->
最後に再起動すれば適用されます。
sudo reboot
冒頭にも書きましたが、ここで設定したキーボードショートカットはSSHなどでは利用できません。
あくまでデスクトップの環境で使えます。新型のRaspberry Pi 4BはPC寄りのマシンなので、今後はこういったキーボードショートカットは便利に使えそうです。
省略されている表記例
キーボードショートカットは他のキーと合わせて使用します。
CtrlキーがCと省略形で割り当てられています。では、他のキーはどう表現すれば良いか、よく使うキーの定義は表の通りです。
キー | 省略形 |
Ctrlキー | C |
Altキー | A |
シフトキー | S |
プリントスクリーンキー | |
スペースキー | space |
ホームキー | Home |
エンドキー | End |
リターン(Return、Enter)キー | Return |
バックスペースキー | Backspace |
矢印キー | それぞれ、Up / Down / Right / Left |
Windowsキー | W |
他のキーは?
表に示した以外のキーを調べる方法はあります。
キーイベントを表示するアプリケーションがあります。
xev -event keyboard"

左側にある白いボックスがアクティブの状態で調べたいキーを押すと、KeyRelease eventという結果が表示されます。

Keycode 107(keysym 0xff61, Print)とあり、プリントキーを押したことが分かります。カンマ以降の文字列がキーの短縮形ですね。
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まとめ
よく使うアプリケーションって何度も起動したりするのでショートカットは便利です。
個人的によく使うターミナルはlxterminal、電卓はgalculatorで指定できます。
但し、ターミナルは既にCtrl + Alt + T キー割り当てられています。
<keybind key="C-A-T">
<action name="Execute">
<command>x-terminal-emulator</command>
</action>
</keybind>
x-terminal-emulatorで指定されています。英字のTも大文字でもOKみたいですね。
最初にlxde-pi-rc.xml を眺めてみてください。既にキーボードショートカットになっているを知ることができますね。
例えば、電卓をCtrl + Alt + d キーで起動するなら、
<!-- Original Keyboard Shortcuts -->
<keybind key="C-A-d">
<action name="Execute">
<command>galculator</command>
</action>
</keybind>
<!-- End Original Keyboard Shortcuts -->
また、キャプチャ画像を撮れる scrotは、既にプリントクリーンキーに割り当てられています。
だから、プリントクリーンキーを押すだけでデスクトップをキャプチャできるのですね。
<keybind key="Print">
<action name="Execute">
<command>scrot</command>
</action>
</keybind>
簡単なので試してみてください。
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