組み込みキットでデスクトップPCライクに使う【Geekworm NASPi】

PCによくあるベアボーンキットのように、Raspberry Pi 4を組み込んでケースキットでデスクトップPCライクに運用してました。今回はGeekworm NASPiのRaspberry Pi 4対応品です。

電源ボタンがあったり、背面にインターフェイスを集中させるようにボードを組み合わせて、金属ケースに収納させるタイプのもの。

別途でインストールさせるFanコントロールスクリプトは、GPIOを使ったPythonスクリプトなので、少し理解が進めば自分でコードを修正することもできます。

日本の製品ではないため、日本人にとっては不親切とも感じるマニュアル、ケーブルが足りないなど少し難儀しました。特にビスの種類!

それでもよく考えられている点は日本人も見習うべきだなと感じました。(pogopinとか)

キットを購入したいけど困っている人向けて画像多めにお伝えしていきます。色んな意味で大変だった。

目次

外観

どこからご紹介しようかと考えました。先ずは外観。

購入前は、意外とケース自体の大きさが想像できない部分があります。商品画像がアップになっているためかとても大きく感じていました。

Raspberry Pi 4を組み込んで内部がギチギチなので、よく考えればRaspberry Pi の2倍程度です。

大きさはラズパイの倍程度

厚さはそれなりにあります。実寸で4.5cm。小さいといえば小さい。こぢんまりして私は好きです。

前面のパネルは金属とアクリルの2種類が同梱されている。

アクリル板はシールを剥がすと色はブラック

アクリル板は途中から追加されたのでしょう。金属ケースに囲まれてしまうと、Wi-Fiの電波が弱くなります。特に5GHzは遠くまで届きませんから、他のケースも5GHzが認識されないといったトラブルがありました。

アクリル板に変更することで、あまり気にしなくて良くなります。有線LANでなければ必須ですね。

大きさも含め、ビスが多いことから剛性も良い部類です。ただ、エアフローは冷却ファンがあるとはいえ、内部がギチギチなのでヒートシンクも取り付けできず温度は心許ない。オーバークロックは避けておきます。

ミニマムなPCケースといった印象です。

SSDドライブを格納できる

キットの特徴として2.5インチSATA接続SSDを、USB3.0に変換して利用できる点があります。

画像では見えていませんが、この裏側に接続できるようになっています。

デスクトップPCライクに使うには、やはりSSDドライブ起動が望ましい。

このケースで収納できる点は一番魅力的でした。SSDドライブ側があるケース背面もスリットが入っており、設置場所が高温でなければ問題ありません。

組み立てる際の注意点

購入してから部品をチェックしたところ、ケーブルが1本足りませんでした。拡張ボード同士を繋げる電源コードです。

ビス類はしっかり入っていて安心。間違っていないけど、元々スペーサーの大きさが微妙に違う構成で、全部同じかと錯覚していたので迷いました。

ケーブル1本で返品は面倒なので、自分でテキトーに用意しました。

この辺は個体差によるので注意しようもないことです。そういうこともあると理解して購入しないとならない。

ドライバーは付属していない

ミニ六角レンチは付属しています。プラスドライバーはありません。5mm頭の小さいネジなので、一般的な精密ドライバーが必要です。

フロントパネルだけがミニ六角レンチが必要なビスです。これは付属していました。

部品点数は多い。専用ボードが2枚あり、それ以外にも写真画像のように多くがケース本体内に詰め込まれていました。

これも個体差だと思いたいですが、この詰め込まれている中にフロントパネルを外す六角レンチが入っていた。それなのにケースのフロントパネルはネジ止めされている!?

小さな六角レンチ

フロントパネルを外すための六角レンチが内部にあるって、鶏が先か卵が先か? トンチ?

ミニ六角レンチも別に持っていましたので事なきを得ましたが、中から出てくるとは思わなかった。

ビスに気をつける

非常に分かりにくい点にマニュアルの存在があります。どーにも日本人にはキツイし、PC自作などしていないともっとツライ。

ポイントだけ載せておきます。参考にしてください。

ラズパイ4を載せる側

番号を振り色を変えてあるのは、ビスの種類が異なるからです。

特に、1番はSSDドライブを裏面に取り付けて止めるビスです。2つしか入っていないビス。これはSSDドライブを取り付けないのなら要りません。

あと、4番も困りました。

ビスではなくてスペーサーなんですが、これだけ高さサイズが微妙に異なります。一番長いわけでもなく短くもないもので、恐らく1種類しかないかと思われます。

3番が一番数が多い8個必要なビスです。2〜4のビスの裏側はスペーサーを取り付けます。

別の角度からスペーサーを見てください。

Dだけ明らかに長さが異なることが分かります。

ちなみに、Aが4本、Bは3本、Cは少し短いかな。スペーサーの余りが1本でした。

上部から見たケーブル類

動画が公式ページにありましたので、それを1度は観た方が良いでしょう。(記事下にまとめてリンクあり)

動画ファイルが古いため、電源ケーブルが1本欠品しているように感じました。

naspi-cable-layout
最終的なレイアウト

ケーブルが1本不足していて、代用したのは青と灰色です。本来は赤白のコネクタ付きになります。

Raspberry Pi を設置した下部パネルに、Pogo Pins(ポゴピン)と呼ばれる金色の突起が複数本見えます。これで基板の裏側から電力を供給できるようにしています。

このPogo Pingsが付いたことで電源コード1本は使わなくてよくなったため付属していません。

Actually the 2 pin power cable is not missing, but no longer need the 2 pin power cable. We have updated the X823 2.5" SATA SSD/HDD shield from V1.3 version to V1.5 version.
The X823 V1.5 shield added 4pcs test pins on board, which will touch with the Raspberry Pi 4 board to power each other by test pins. Just like the new X825 V2.0 version.

引用元:公式サイトのブログより

ファン制御のプログラムをインストールする前か、対応していないOSの場合はファンが動かない、もしくは100%での回転率となります。

ファンは2種類サイズを取り付け可能

同梱されている冷却ファンのサイズは4cm角です。取り付けるバーに穴が余分にあり、3cm角も設定可能でした。(画像は3cm角)手持ちのファンに交換しても良いでしょう。

3cmと4cm用のビス穴あり

ファンの制御をするなら、付属のファンのように3ピンケーブルで同じ場所に取り付けてください。

スクリプトファイル

電源ボタンの制御と、冷却ファンのコントロールに利用するスクリプトが公開されています。付属の説明書に記載されているURLです。

今回の環境では無事に動作しました。

  • Raspberry Pi OS 64bit(ベータ5月7日版)バージョンはBuster(raspbian10)
  • Raspberry Pi 4 メモリー4GB
  • SSDドライブ起動の状態

一応、32bitに対応となっています。64bitはどうかな?と試したところ動きました。

気をつけたいのは、このスクリプトファイルのインストールを終えても、冷却ファンのコントロールは行われません。電源ボタンのみです。

付属している冷却ファンのコントロールスクリプトは「fan.py」となり、手動で実行できるだけです。このままだと常にONの状態で100%の回転率になります。

ファン制御スクリプトの調整

制御するスクリプトもPythonです。ファンの回転量を調整できます。

ホームフォルダでインストールしたのなら、/home/pi/x-c1/にあるfan.pyです。

実験として、一番上がデフォルトでは40だったのを0と変更して、温度による変化をみてみました。

温度はターミナル上のコマンドで表示させます。

vcgencmd measure_temp

結果は良好でした。ちょうど47〜50℃程度だったので、ファンが止まったり動いたりを確認できました。

但し、0はファンを止めるため結果的には温度が50℃を超える状態が増えます。ここは30が確かに最適かも知れません。

ケースが密閉型ですから、50℃以下はなかなかあり得ません。ファンは特にうるさくは感じませんね。

起動時に実行させる

ファンの制御スクリプトを毎回手動で起動するのもおかしいので、起動時に1回だけ実行するようにcrontabへ記述しました。

sudo crontab -e

記述する際にファイルパスには気をつけてください。(コードは基本の場所)

@reboot python3 /home/pi/x-c1/fan.py

これでOKです。

電源ボタンの役割

電源ボタンのスクリプトを入れたことで、通常のコマンドでシャットダウンを行わない使い方になります。

shutdownコマンドの代わりに、xoff コマンドが推奨されています。もしくは、物理的に電源ボタンを押すかのどちらかです。メニューからも終了させません。

そうしないと、完全に電源が切れない。

xoff

電源ボタンの動作

ボタンを押す秒数実際の動作
1~2秒再起動
3秒〜6秒通常のシャットダウン
7秒〜8秒強制シャットダウン

このボタンを押す秒数はなかなか慣れません。

特に再起動は2秒目に指を離すくらいのタイミングがベストでした。チョンと押しても反応せず。
通常のシャットダウンは4秒を目安が良かったです。5秒目に指を離す感覚。
強制シャットダウンは、ずーと押し続けていれば落ちるので楽です。

これらも全て試しました。Raspberry Pi 4で全く問題なく機能しました。(バージョンはBuster)

こういう人におすすめ

このNASPiは、万人向けではありません。組み立てるのは慣れも必要ですし、microSDカードスロットが前面になっても、ピンセットがないと取り出せません。

OSを入れ替えるような使い方には不向きです。

据え置きで、SSDドライブ起動の状態でデスクトップライクに使いたいために購入しました。Raspberry Pi OSではデスクトップマシンとして魅力がないかも知れません。

Pop!_OSも起動させたのですが、電源とファンのスクリプトが動きませんでした。UbuntuMATEはOKとサイトにもありましたので、Ubuntuを使う人には良いでしょう。

LibreELECなども、そもそもaptコマンド走りませんからスクリプトは入れられません。

また、NASPiという名前でNAS用途を考える人がいらっしゃるでしょう。24時間365日の稼働なら、そもそも電源ボタンは必要ありません。廃熱も含めて向かないと思います。

スタンダードなRaspberry Pi OS、またはUbuntuでのデスクトップライクに利用するには最適なのでオススメしておきます。

Rブラック

発熱に気遣ったもう少し簡素なケースならこちらも!

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • メーカーのブログにですが、ポゴピンでボード間の電力を融通させるように製品をアップデートし、それにともない電源ケーブルの接続が不要になったので添付してないと記載があります。
    https://geekworm.com/blogs/news/naspi-update

    私もこのケースを利用していますが製品wikiに記載のコマンドだけでファンが制御されるようになりましたので、何かコマンドミスがあったのではないでしょうか。

    • 情報をありがとうございます。
      どうやら、そのようですね。
      OSを取り替えて試していて、ファンが動かなかったので勘違いしていました。

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