※初めての人にも分かりやすい説明を心掛けていますので、細かい事柄は敢えて省いておりますので予めご了承ください。
cdコマンド
cdコマンドはチェンジデイレクトリの頭文字CとDから由来します。
ターミナル内でディレクトリを移動するためのコマンドで、以下のように使用します。
cd /home/pi
この場合は、ホームディレクトリの中のpiというフォルダの中へ移動します。
このホームフォルダというのはユーザーが使えるディレクトリの一番上の階層という意味です。同じようにルート=/という物がありますが、これはシステム全体の一番上ということですので、ルート=基、という英語の意味になります。文字で表すと、 / というスラッシュのみとなります。
表現方法
また、ホームディレクトリは別の表現ができます。
cd ~/pi
これも最初の例と同じ意味です。書き方の違いと思ってください。省略しているのです。
もう一つ、cdコマンドで使う表現に、同じディレクトリを表す文字と、一つ上の階層を表す文字があります。
同じディレクトリは ./
仮にホームディレクトリに居る場合でpiディレクトリに移動する時
cd ./pi
このように表現できます。
更にもう一つ、一つ上の階層へ、という表現は ../
仮にpiディレクトリから一つ上の階層へ移動する場合
cd ../
結果として、piディレクトリの上のホームディレクトリへ移動したことになります。
2つ上の階層へは続けて表現します。
cd ../../
1つ上に複数のディレクトリがあり、その中のDownloadへ移動したいとする場合
cd ../Download
表現の違いは何?
この表示の仕方、コマンドの使い分けは何なの??と思いますよね。意味は同じなのですけど、敢えて表現を変えて指定できるのが初心者には難しいことですね。
これは絶対パスと相対パスと呼ばれるもので、どこかを起点にして表現するのか、それともルートから順を追って表現するのかという違いがあります。
この例で説明しましょう。
/home/pi/Download
homeの中にpiというディレクトリがあり、その中にDownloadディレクトリがあり、piを指す場合
絶対パス | /home/pi |
該当のディレクトリまで常に最上層からの記載 | |
相対パス | ../pi |
Downloadから一つ上のpiディレクトリへという意味 |
自動補完機能
ターミナルには便利な機能があります。それが補完機能です。
まさに補完=足りない点を補って完了させる機能です。
例えば、上記からのディレクトの指定で説明します。
cd /home/pi/Download
ここでは、cdとスペースを入力した後、/hoなど途中まで入力した後にtabキーを押すと、自動的に/homeと入力がされます。
便利ですよね?!
その後、/home/pでtabキーなら/home/piとなり、/home/pi/Dでtabキーなら/home/pi/Downloadと補完されます。この場合、全てを入力せず、途中で補完することで長いディレクトリでも瞬時に入力が可能です。
この補完はディレクトリ名のみならず実行ファイル名を含むファイル名を補完可能です。
※ただし、文字が途中まで同じスペルの場合は補完されません。更にtabキーを押すことで候補がいくつか表示されますので、異なる文字配列までは入力してから、もう一度tabキーで自動補完をしてください。
コマンドまとめ
cdコマンドには絶対パスか相対パスのどちらも表現OK
cd Download | 現ディレクトリのDownloadへ移動 |
cd ./Dwonload | 現ディレクトリのDownloadへ移動 |
cd ../ | 現ディレクトリから一つ上の階層へ移動 |
cd ~ | ホームディレクトリへ移動 |
Linuxにおいて、"/"="ルート"という一つの入り口から下層へ植物の根っこのように階層が広がっています。

まるで入り口が地上に一つしかない地下鉄のホーム案内図みたいな形です。
ついでにlsコマンド
lsコマンドについては別にご紹介しますが、関連性があるので簡単にご説明します。
lsはlist(リスト)の省略です。ディレクトリ内のファイル、ディレクトリを一覧としてターミナルに出力してくれます。
これにより、どういったファイル類があるのか一目瞭然です。
ls
単にlsだけで内容が判明できますので、それを使いディレクトリ名などを入力してください。
ls -l
l(エル)オプションでリスト形式に表示でき、パーミッションや所有者が一目瞭然になり便利です。