今まで知らなかったのですが、「Batocera.linux」というエミュレーターソフトがありました。メニューなどがReceboxと似ているUIからお分かりのように、Recalboxからフォークされたソフトウェアです。
これもRaspberry Pi のシリーズで動作します。先に、GPi Case版を動作させたところ、起動時間やメニューの切り替えが待たされます。Recalboxのようにはサクサクではありませんでした。
なので、Raspberry Pi 4で試してみます。ほぼ同じPi 400に入れてみました。
ダウンロード
プラットフォーム別にイメージファイルをダウンロードします。
今回はRaspberry Pi 400用です。

Windowsなどのx64系、Mac(Intel mac)も別にあります。USBメモリーから起動できるというのもウリの1つです。
GPi Case用に最適化されたバージョンもあります。Recalboxと同じで最初からモニターに表示されるし、何もしなくてOKです。

インストール
インストールはいつものRaspberry Pi ImagerでOKです。メニュー一番下のカスタムから指定のイメージファイルを選ぶだけです。

Raspberry Pi OSなら16GBで動かすことも多いですが、こういったエンタメ系で使うmicroSDカードは64GB以上が良いでしょう。
最近はエコパッケージで少しお安いサンディスク製を使うことが多くなっています。

最初にコントローラーの設定
Raspberry Pi 4の場合はキーボードを繋いでおいてください。マウスではダメでした。今回はPi 400だったので、キーボードはそのまま使えて便利でした。
最初にコントローラーの設定をする際、スペースキーがスタートボタンと同じ役割なので、スペースキーを叩いてメニューを出し、上から三つ目くらいにあるCONTROLLERとBluetoothの設定から変更していきます。
日本語に変更する前にコントローラーの設定をした方が何かと便利です。
日本語の設定
日本語の設定は、下から2番目のBATOCRA設定から行います。
日本語はJapaneseで選べば良いのですが、その下の項目にあるタイムゾーンの設定が大変なんです。でも、ここで1つ、L1ボタンで飛ばしながら選べます。上方向がL1ボタン、下方向がL2ボタンです。
何度か上方向に移動すればASIA/TOKYOが選べるでしょう。
最初、十字キーの上下だけだとリストが長くてかなり探すのが大変でした。L1とL2でページ移動できますよ。
豪華なインターフェイス
RecalboxもRetropieより洗練されていたデザインです。Batoceraは更にリッチな印象を受けます。
Recalbox同様にメニューは日本語表示に対応しています。Recalboxがポップな印象で、batoceraはクール、Retropieは良い意味でレトロですね。
ゲーム中のスクリーンショット
ゲーム中のスクリーンショットは、コントローラーから可能です。
ホットキー + L1
コントローラーの設定で、ホットキーに割り当てられるボタンが無い場合は、セレクトボタンを設定してください。

共有されるshareフォルダ以下にあるscreenshotフォルダに保存されています。
メニューのキャプチャが取れない?
ゲーム中はキー操作で撮れても、メニューにいる間のキャプチャが撮れませんでした。PrintScnボタンも効きません。
Kodiもインストールされていて、スタートボタンからのメニュー切り替えできますが、Kodi側ではPrintScnボタンが効く。

少し検索して調べたんですけど、見つかりませんでした。F8キーもダメでしたし、sshから撮ろうにもほぼ実行権がない。nanoくらいしか使えません。んー。
そのため記事にキャプチャ画像は無しってことで。
快適だ
まぁ、快適です。プレイ環境も動作はRaspberry Pi 400でサクサクと動きます。何も抵抗は感じません。
先に体験したRaspberry Pi Zero Wでは、やはりCPUが遅い上にメモリーも足りませんでしたから、メニューの動きはサクサクでも、少し待たないと次が出ない印象でした。
ほとんど気にならないのでまるで専用機です。
特にPi 400はキーボードしかない筐体ですから、尚更MSXっぽい。
Retropieしか使っていないと、batoceraやrecalboxには驚きますよ。まだの人はぜひ。
Raspberry Pi 4 メモリー8GBモデル
レトロゲームエミュレーターとしていくつか試した中で、主にRetropie、Recalbox、そしてBatoceraの3つは好みです。他にもPSのメニューライクなLakkaもあります。
Raspberry Pi Imagerでは、デフォルトでRetropieとRecalboxがメニューから選べてお手軽です。
好みで良いかと思いますが、色んな面で初心者にやさしいRecalboxがオススメできます。
ラズパイは登場時よりもスペックが上がりました。何でもエミュレートさせるには、CPUパワーやメモリー量が必要になります。スペックが高いRaspberry Pi 4のメモリー8GBがあれば、大概のことができるようになりましたね。
Raspberry Pi 4のメモリー8GBが1枚でもお手元にあると、このように他モデルでは少し難しいことが快適に動作します。少し値段が高くなってきましたが、PC買うよりも安いのでオススメしますよ。
※日本円実勢価格よりも高いのはお気を付けください。Raspberry Pi 4のメモリー8GBモデルの実勢価格は、RSオンラインを基準に考えると、9,800〜10,000円前後でしょう。コロナ禍になる前は9,000円が一つの目安でした。
コントローラー
購入してから5年くらい経っているLogicool 製をいつもオススメしています。

他にお手軽なコスパの良いコントローラーであります?
こいつ、期待しないで買ったのに、結局壊れずにずっと使える格安コントローラーでした。流石にメーカー製だけのことはある。うん。

Amazonでも5,000近くの評価が付いている商品は希だと思います。直ぐに壊れるとか、チープなのは低価格だからある程度は仕方ないでしょう。
むしろ、この価格ではマシといえます。短い時間で気軽に遊ぶコントローラーとしてはオススメできますね。
少なくてもレトロゲームにはピッタリです。
おまけ
batoceraでは、sshを利用することは必須ではありません。特に何もしなくても、Wi-Fiに接続すれば同じネットワーク内のPC等からshareフォルダにアクセスできるからです。
batpceraでSSH接続で接続したい場合、デフォルトのIDとパスワードは以下です。
- デフォルトのユーザー名:root
- デフォルトのパスワード:linux